第6章《高校1&2年生必読》
分析が終わったら、いざ計画!
まずは年間の計画を立てよう

2.高3・12月の「過去問演習」から逆算しよう

第一志望の過去問演習は「高3・12月」、参考書は10月まで

先ほども軽く触れましたが、受験勉強の大前提は「高3の12月には第一志望校の過去問演習と共通テスト対策」を行うこと。入試の傾向を身につけて、時間内に試験問題を解けるように訓練するためには、過去問を何回も解き、復習まで丁寧に行う必要があります。これを最低でも過去5年分、できれば過去10年分に取り組みたいところ。その年数をやりきるためには入試まで2〜3ヶ月前の時期には取り組み始めないと間に合わないので、この「12月」というのが一つのポイントです。国公立大学志望の場合はこれに加えて共通テストの対策も必要ですから、志望校の過去問はもう少し早くから始めたいですね。

基本的には過去問演習を行う時期から逆算することになります。今回は共通テストの対策がそこまで必要ない「私立大学志望」を例に考えてみましょう。

12月に志望校の過去問演習を始められるようにするためには、11月には第一志望校以外の過去問はある程度解けるようにしておきたいところです。そうなると、11月以降は参考書を使って問題を解いていく時間はあまり取れなくなってしまいます。そこで「参考書を使った勉強は高3の10月まで」と目安をつけておきましょう。過去問に入る11月以降は、すでに取り組んできた参考書の2周目・3周目以降や間違えた問題の類題、単語や一問一答などの暗記系の参考書のみに絞ります。

受験までのおおまかなスケジュール

こうしたざっくりとしたペースを考えていくと、基本的には次のようなスケジュールを目安に勉強していくことになります。

高3・12月: 第一志望校の過去問演習+共通テスト対策
高3・11月: 併願校の過去問演習+参考書の仕上げ・暗記
高3・10月: 問題集に取り組めるのはこの時期まで
高3・8月: 理科社会の問題演習を本格的に行う
高3・7月: 理科社会・理系の数3で未習範囲がない状態にする
高3・4月: 英語の単語・文法は共通テストレベルまで身についている状態にする

ざっくりとしたペースですので、これよりも前倒しできれば、より良くなります。

次回のコラムでは、科目毎の細かいペースや優先度といった観点で計画の精度を上げる方法をお伝えします。