第8章計画の修正とモチベーションを保つためには

1.計画は「むやみに修正しない」!

修正はルールを決めて取り組む

計画の修正というと、ついつい「なかなか結果が出ないから…」「身についている気がしないから…」といった不安からコロコロ計画を変えてしまいがち。不安や気分で計画を変えてしまうのは、当初に立てた計画から大きくずれてしまうことがあるのでNGです。成績は時間が経ってからようやく上がってくるものですし、暗記についても何度も繰り返してやっと身につくものですから、根拠なくむやみに計画を変えてしまうと、身につく前に勉強をやめてしまうことになります。これまでに取り組んできた勉強が無駄になってしまいますから、絶対にやめましょう。

ではどういうタイミングで計画の修正を行えば良いのか?という話ですが、基本的に「修正する日をあらかじめ決めておく」または「模試の結果を踏まえて修正するルールを決めておく」のどちらか、もしくは両方に取り組んでほしいです。

「修正する日をあらかじめ決めておく」というのは、「毎日の計画は日曜日に見直す」「受験までの年間計画は毎月1日に見直す」というように、いつ見直すかを決めておくこと。こうすることで気分によって計画を変更することがなくなり、一定期間試した上で判断ができるようになります。

もうひとつ「模試の結果を踏まえて」というのは、文字通り模試や定期テストの結果をもとに勉強方針を見直していくやり方。本来はこのやり方のほうが点数をもとにきちんと反省して計画を修正できるので一見良さそうに思えますが、「模試やテストの出来を分析して計画に反映させる」というのは意外と難しい作業です。そのため、このやり方で計画を修正しようとすると、冒頭でお伝えしたような「結果が悪かったからなんとなく計画を変えないと…」という考え方に陥ってしまいがち。きちんと反省することが難しいと感じる場合は無理にテストの結果を反映させなくてもOKです。

もし模試や定期テストの結果を踏まえた計画の修正をする場合は、「出題された範囲のうち、事前にしっかり勉強した範囲」の点数と解いたときの感触を確かめるようにしましょう。理科・社会や数学などで普段から勉強している範囲が出題されたにもかかわらず解けない問題が多かった場合は、以下のように分解して考えていくのがおすすめ。

普段から勉強している範囲が解けなかった・ど忘れしていた
  1. 勉強時間が足りなかった?
  2. 参考書の使い方・解き方・見直し方が間違っていた?
  3. 普段解いていた問題よりレベルの高い問題が出ていた?

1に当てはまるのは「もう一度、解き直しをしていれば…」「勉強時間が足りず出題範囲の見直しが終わらなかった…」という場合ですね。これは、その科目の勉強時間を増やすことで解決しますが、他の科目の勉強時間が減らないように、休みの日を活用したり、早い時期からテスト勉強をしたりする必要があります。

2は「解いたことがある問題なのに答えが浮かばなかった」という場合。参考書の使い方が間違っている可能性が高いので、計画は変えずに勉強法を見直すのがおすすめです。「問題集は、正解した問題の解説を読む」「間違えた問題は解説を閉じてその場で解き直して、正解できるかチェックする」といったことをするだけで、点数が大幅に上がる可能性があります。

3は特に勉強法を変える必要はありませんし、それ以外でも英語・国語の読解などまだ対策をしていない分野については、点数を気にする必要はありません。普段の勉強がどうこうというより、まだ対策できていないだけですから、入試までに完璧に解けるようにすればOKです。

このように、「どういう場合に計画を修正するか?」ということをあらかじめ決めておいて、冷静に勉強計画の修正をできるようにしておきたいですね。