第4章目標点を決めて、やることを明確に

2.受験は「要素分解」がカギ!

「直近の合格最低点の平均」×「1.1」が目安

3年分の「合格最低点」を調べたら、この最低点をもとに実際に受験で獲得する「目標点」を決めていきましょう。目標点の目安としては、

過去3年の合格最低点の平均×1.1

と考えてみてください。

「目標点」は「合格最低点」ギリギリよりも少し上を狙う必要があります。というのも、入試年度によって大きく上下することがあるためです。「合格最低点」が高まる年度であっても合格できるよう、「目標点」は必ず1割増しくらいに設定してみてください。その点数を目指しておけば、過去3年の合格最低点はどれもほとんどの場合上回ることができるはずです。

たとえば、早稲田大学の商学部であれば、

2021年度:131.35点(地歴型)
2020年度:127.45点
2019年度:134.00点

ですから、
(131.35 + 127.45 + 134.00)÷ 3 * 1.1 =144.03

となり、「144点」が目標にすべき点数だというわけですね。

受験方式の変化には注意

合格最低点を見る際にひとつ注意しなければならないのが、「2021年度から受験方式が変わっている可能性がある」ということ。大学によっては2021年度の大学入試改革で科目数が増減していたり、出題傾向がガラッと変わってしまったということがあります。先程あげた早稲田大学商学部でも「地歴・公民型」「数学型」と分かれました。「合格最低点」も多少の変化が予想されるため、2021年度の「合格最低点」がそれまでの年度と大きく違う場合は、2021年度の点数を参考にするようにしましょう。

こうした点に気をつけて「合格最低点」から「目標点」が決まったら、さっそく「各科目の得点戦略」を練っていくことにしましょう。