第3章まず敵を知ることが、合格への近道

2.受験勉強は「現在地」と「志望校」の差を埋めること

受験勉強はマラソン。ゴールまでの距離を知り、入試当日まで走り切るための計画を立てよう

受験勉強のスタートは「とりあえず参考書を買って勉強」するのではなく、自分に必要な勉強内容をしっかり調べるところから。今回はより詳しく、「受験勉強」の考え方と「今の学力」の見極め方について見ていくことにしましょう。

マラソンで「走る距離」を知らされていなかったら…?

受験勉強はよく「マラソン」に例えられます。受験でいう今の学力が「スタート」、志望校合格が「ゴール」ですね。
フルマラソンは42.195kmを走り切るわけですが、たとえば「走る距離やルートは事前に教えないけど、ゴールになったら教えるから、とりあえずそれまで走ってね」と言われたらどうでしょうか。おそらく誰もが「いつまで走ればいいの?」と途中で嫌になってしまうでしょう。場合によっては最初から飛ばしすぎて途中で息切れしてしまったり、ゆっくり走りすぎて時間内に完走できなかったりということも起こってしまうかもしれません。

でも、実際のマラソンは必ず「距離」を知らされていますよね。初めに距離やコースが分かっているから、「最初の10キロはペースを掴むために1kmをこのくらいで走ろう」とか「そろそろラスト2kmだからスパートしていこう」というふうに戦略を練ることができますし、前もってそうしたレース運びを決めてしっかり準備することが出来るというわけです。

現在地と志望校の差を埋めるには、まず差を知らないといけない

受験勉強とは「今の学力と志望校合格に必要な学力のギャップ(差)を埋める」こと。

マラソンと同じで、「ギャップを埋める」、つまり必要な距離を走り切るために、そもそも「ギャップがどのくらいあるのか?」を知らないと埋められないよね?という話です。

志望校に必要な学力と現状の学力を正確に知って、その「ギャップ」を知ることで、「まずはこのレベルの勉強から始めるべき」「いつごろから志望校の過去問に取り掛かれそう」ということがわかるので、効率良く勉強をすすめることができますし、なにより先が見えていることで「いつまでやれば成績が伸びるんだろう…」と悩むことなく、モチベーションを保ち続けることができるというわけです。