第3章まず敵を知ることが、合格への近道

1.「とりあえず参考書を買おう」は絶対ダメ

今すぐ勉強を始めたいけど、立ち止まって「必要な勉強」を知るところからスタート

「志望校が決まったし、勉強のモチベーションも高まってきたから、さっそく勉強を始めよう!と書店に向かったあなた。ちょっと待ってください!その意気込みは良いのですが、実は「とりあえず良さそうな参考書を買って勉強を始めよう!」は「時間の無駄」になってしまう可能性があるんです。

「とりあえず勉強を始めたい!」という、一見良さげな「落とし穴」

「やる気があるうちにとりあえず勉強を始めたい!」という気持ちもよくわかりますし、実際になるべく早く勉強を始めたほうが、入試には有利なように思えますよね。一見良さそうに見える「今すぐ勉強を始める!」ですが、実は入試本番という「期限」がある大学入試においては、「とりあえず参考書を買って始める」だと回り道になってしまうことがあるんです。

受験は「時間制限」があるから、「何を勉強するか」が大事

たとえば今、高校3年生の6月であれば、入試まではあと8ヶ月程度。2年生なら1年と8ヶ月、1年生なら2年と8ヶ月というふうに、一番近い入試までは「タイムリミット」があり、刻一刻と迫ってきています。この「タイムリミット」までに、自分が決めた志望校に合格できる学力をつけなければいけないので、ただやみくもに勉強をしていても「意外と間に合わない」ということが起こります。

もちろん「合格するまでに何年、何十年かかってもいい」というのであれば、すべての科目のすべての範囲を一つずつていねいに勉強するほうが確実かもしれませんし、今「とりあえず」始めた勉強も無駄にはならないかもしれません。でも、実際はそうはいきませんよね。高校で学習する範囲は膨大にありますから、このすべてを「入試までに」身につけることはほぼ不可能です。

限られた時間の中で合格に近づくためには、「合格に結びつく勉強」だけに集中していかなければなりません。