推薦入試 必勝の心得

必勝法…心得

その壱「自己アピール力」を磨こう

「何」をアピールするか?

 学力試験であまり差のつかない推薦入試では、面接・作文・小論文などにおける「自己アピール」が勝負の分かれ目になることも多いといえます。これまでの生活の中で、意識的に「自己アピール」をしてきた経験のない人は、何をどうアピールしていいか、迷うことも多いと思います。

 まず「何」をアピールするか。これは、とくに、とっぴな特技や趣味である必要はありません。推薦入試で求めているのは「変人」ではなく「個性」がみえる人です。人は誰でも、自分だけの「個性」を持っています。また、その「個性」を生み出した「経験」も持っているはずです。推薦入試に臨む前に、まず、ここを整理してみましょう。

 基本は、自分の「長所・短所」です。それを具体的なエピソードをもとに話せるよう、考えておきます。次に「経験」。高校時代に何をしたか、表にして書き出してみましょう。どんな細かいことでもいいので、思い出せることを、洗いざらい書き出し、その時、どんなことを感じ、何を学んだかを思い出してみます。日記(ブログなどでも可)をつける習慣があれば、それを読み返しながら、「どこをアピールできるか」を考えていきます。

 それから「入学後に何をしたいか」という意欲を、具体的にみせなければなりません。大学案内やオープンキャンパスなどで、志望校のことを徹底的に調べ、それに沿った形で、入学後の自分をイメージしてみることをおすすめします。

「どのように」アピールするか?

 アピールする材料が揃ったら、それを「どのように」アピールするか、です。面接は、先生や先輩、同級生などに協力してもらって練習を積んでおいた方がいいでしょう。作文・小論文も、実際に書いて、それを先生などに見てもらうといいでしょう。

 面接では、相手の目を見て、明るくハキハキと受け答えをするのは基本ですが、何もスラスラと流れるように話をする必要はありません。覚えてきた文章を朗読するような受け答えよりも、つまりながらも、自分の言葉で一生懸命話そうとする受験生の方が、面接官のウケはいいのです。面接マニュアル本にある受け答えを暗記していくようなことは絶対にやめましょう。

 作文・小論文でも、素直に分かりやすく書く練習をしましょう。美辞麗句を並び立てたり、ことさらに大げさな言い回しをすることはありません。書く材料が見つかったら、それを一つ一つ整理しながら書いていくといいでしょう。

 面接にしても作文・小論文にしても、「相手に分かりやすく伝える」という心構えを持つことが大切です。自分本位にならないように、客観的な目で自分を見つめ直し、「こういう言い方をしたら相手はどういう感情を持つか」という想像力を持つようにすると、効果的な自己アピールができるようになります。