高校時代です。実はその頃には、すでにこの仕事を始めていたんですよ。当時、宮崎駿さんや高畑勲さんなどが手掛けたおもしろい作品が、次々とテレビで放映されていました。それらを観て“自分もアニメの仕事に携わりたい!”と思い、自らが描いた絵を持ってアニメーションスタジオの門を叩いたんです。今考えるとすごく無謀ですが(笑)、そうして夏休みと冬休みを利用してアルバイトをさせてもらっていました。
やりがいを感じるのは、やはり作品を観た人に喜んでもらえたときです。アニメーションは、自己満足でつくっていては意味がありません。だから、つくる過程でも自分のやりたいことだけやるのではなく、他の人の意見を聞くことが大事です。自分では気づけない問題点などをみんなで考え一つひとつ解決していけば、スタッフたちに“自分も作品に参加している”という気持ちを持ってもらえますし、作品の完成度も上がります。
今は情報量が多すぎて好きなことを見つけにくい時代かもしれませんが、好きなこと、やりたいことがある人は、言われたからやるのではなく、自分の責任で挑戦してほしいと思います。僕も親からは進学してほしいと言われていましたが、好きなアニメに携わるため、卒業後はそのままスタジオに就職し、今の道に進みました。あとは流れに身を任せ、何事もやってみることが大事です。この映画も、最初イメージイラストを担当した流れから劇場版監督の話をいただきました。それまで児童文学に接点はなかったので悩みましたが、挑戦してよかったと思います。自分の知らない世界に踏み込んでみると、新しい発見があり、可能性や視野も広がりますよ。
ありがとうございました!
進路を「自分で決める」のは勇気がいるけれど、自分の気持ちに正直な選択なら、困難も乗り切れるもの。
キャリタス進学で、「本気になれること」にとことん向き合える場所を探してみよう!