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INTERVIEW

高校生へのメッセージ!

SPECIAL INTERVIEW

人の心は弱いから、時には誰かのせいにしたくなる でも“人のせいにはしたくない” 5月10日(金)より全国公開 映画『チア男子!!』 朝井リョウさん

幼い頃から続けてきた柔道に挫折した主人公・ハルが、親友のカズと結成したのは“男子チアチーム”。弱さや悩み、葛藤を抱えた7人のメンバーが、チアリーディングを通して成長する青春ドラマ『チア男子!!』が、アニメ化・舞台化に続き、いよいよ映画化!原作は、「桐島、部活やめるってよ」「何者」で知られる、直木賞作家の朝井リョウさん。今回は朝井さんに、ご自身の高校時代や大切にしていることをうかがいました!

「チア男子!!」が映画化されて、初めて観たときの感想をお聞かせください。

文章の長所と映像の長所ってそれぞれ違うので、小説をドラマや映画にするとき、原作どおりに作ることは求めていません。文章で描かれているどこを、どのように切り取って表現したら映像として映えるかを振り分ける作業がもっとも大切だと思っています。ですから、完成した映画の冒頭、長回しのシーンを観て「文章を映像に変換するにあたって創意工夫を凝らしてくれる方たちが撮った時間が、これから始まるんだ!」と真っ先に思えて、ホッとしました。

「チア男子!!」はどのような気持ちで書いたのですか。

夢だった青春スポーツ小説というジャンルに挑戦しようという気持ちと、“全身マッサージを受けに来た人を気持ちよくして、帰そう”、というイメージで書いていました。青春スポーツ小説が大好きでよく読むのですが、押してほしいツボを押してもらえるつもりでいるんですよね、そういうときって。壮大な裏切りとかは求めてなくて、安心して読みたいんです。他の作品では、生きている中で感じる違和感とか、怒りみたいな気持ちをテーマにすることが多いのですが「チア男子!!」は「好きな青春スポーツ小説の世界を、自分で再現したい」という気持ちで書いていました。

朝井さんの高校生時代について教えてください。

中・高校生の頃から小説を書くのが好きで、その頃から同世代を主人公にした小説を読むようになりました。その中で、「どの作家も一度はこの世代をテーマにした話を書くんだ」と感じ、「それなら高校生の自分が今経験できることを全てやっておけば、いずれ小説を書く中で役に立つ!」と思ったんです。その瞬間、私の純粋な青春が終わって、そこから“青春コレクション”が始まってしまいました。あれもこれも的な感じで、部活や文化祭、体育祭などの行事も前のめりに参加する学生生活を送っていましたね。

青春コレクションは、作品を執筆する中で役に立っていますか。

はい。例えば、体育祭で応援団長をしていたとき、団員で5分間のパフォーマンスショーを作ることになったんですね。その時の、団体競技における人間同士のどうにも歯車が噛み合わない感覚とかは、「チア男子!!」を書くうえで活かされていますね。

朝井さんの印象に残っている本は?


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