第5章自分の学力の「現状把握」の仕方

4.受験までのスケジュールを再度チェックしておこう

第一志望校はいつ決めればいいの?

第一志望校の最終決定はできれば学校の三者面談など、進路に関して相談するタイミングまでには行いたいところです。ただ、国公立大学志望の場合は、「共通テストの点数が悪かったら〇〇大学に変える」という人も多いでしょう。この際もできれば「何点以上なら〇〇大学、何点より下なら××大学、後期は△△大学」というところまで決めておき、候補となる大学についても調べておきましょう。私大志望の場合はある程度レベルが離れているいわゆる「チャレンジ校」が第一志望校であっても、他の大学も受験が可能ですから、「チャンスがあるならどうしても受けたい!」という場合は早めに確定してもいいでしょう。

年末から年始にかけて私立大学の出願期間になるので、12月の前半には併願校も確定させて、調査書などの必要な書類を揃えましょう。地方から東京の大学を受ける場合など、遠方での受験がある場合にはもう少し早い段階で決めて、ホテルなどを早めに予約できると安心です。

併願校までをセットで早めに決めるメリット

なるべく早く併願校を決めておくことで、受験までのスケジュールがより明確になり、対策の順番や優先度を決めることができます。併願校とはいえ適当に決めることはできませんから、直前にバタバタするのではなく予めきちんと調べた上で決めたいですよね。スケジュールにもあったとおり、11月からは少しずつ併願校の対策と並行して入試レベルの演習を繰り返し行いたいですから、そのためにも早めに決めることが肝心です。

「第一志望校がだめなら浪人するし、併願校なんて考えなくて良いや」と思っている人も、できれば併願校を決めてください。これには「受験勉強は今年度で終わりにする!と心変わりする可能性がある」「試験慣れをしておいたほうが安心して第一志望校の試験に臨める」といった様々な理由がありますが、それよりも重要なのが「もし仮に浪人をするときに、自分がどのくらいの大学までは合格できるレベルだったのか把握しておけると気持ちの面でも楽」ということです。

併願校を受けていれば、もし仮に浪人したときに、「現役時代でもここには受かっていたから、併願校として今年も押さえておけばいいな」などと判断できます。そうでなくとも、現役時代に合格した大学がないと、「浪人して結局どのくらい成績が伸びただろう?」「現役の時どこまで志望校合格に近づけていただろう?」ということがはっきりしないので、あやふやな状態で勉強をすすめることになってしまいます。第一志望校しか考えていない!という人も、強いて言えばここなら行っても良さそうという併願校をぜひ、いくつか揚げ出しておきましょう。

具体的な併願校の決め方は次回のコラムでお伝えします!