第6章《高校1&2年生必読》
分析が終わったら、いざ計画!
まずは年間の計画を立てよう

3.科目の優先度に要注意!

科目の優先度を間違えると、入試に間に合わないことも?英数への取り組みが鍵

3本立ての年間計画作成もいよいよ終盤。受験日から逆算した勉強のペースを把握できたら、いよいよ細かい各科目の優先順位を決めて、具体的な年間スケジュールを立てていくことにしましょう。英語や数学など「範囲が広く、身に付くまでに時間がかかる科目」に取り組む優先度や、学校の授業の活用法をお伝えしていきますね。

基本は「英数>国>理社」の優先度

各科目間の勉強の優先度は基本的に3つの要素で決まります。それは、

・その科目の勉強にかかる時間と勉強量
・その科目の点数の伸びやすさ
・学校の授業や苦手・得意など人によって違う要素

の3パターン。それぞれについて見ていくことにしましょう。

まず大前提として考えなければいけないのが、「その科目の合格レベルに到達するまでにかかる時間」です。これは、必要な参考書を洗い出した上で、それぞれの参考書を解き終えるまでにどのくらいの時間がかかるのかを計算していくことになります。

たとえば、単語帳を3周するのに40時間、英文法で映像授業を受けて確認問題を解くのに60時間、そこから学校配布の問題集をやるのに100時間…と考えていきます。

具体的な参考書ごとの勉強時間やリストはここには書ききれませんので、それぞれの科目にかかる勉強時間の目安をざっくりとお伝えしていきましょう。

<文系私大志望>
英語: 800〜1200時間
国語: 500時間
社会: 600時間


<理系私大志望>
英語: 800〜1000時間
数学: 1000〜1500時間
理科: 600時間×科目数分

だいたいの目安として、英語が1000時間前後、国語が現代文・古文で500時間、社会や理科は600時間前後になります。いちばん大変なのは数学で、文系でも1000時間前後、理系だと1500時間近くかかることもあります。学校で配られるような数学の問題集の分厚さを見れば納得の数字ですね。

この勉強時間から考えると、優先度が高くなるのは英語・数学。一方で意外と優先度が上がらないのが国語となるのが分かるはずです。

これに合わせて、2つ目に気をつけるべき「科目の得点の伸びやすさ」を考えていきます。イメージ通り、暗記系の多い社会や化学・生物などは直前まで伸びやすい科目である反面、英語や数学、国語などは地道に力を付けていかないと得点が伸びません。特に現代文は「やっても伸びない」の典型で、どんなに時間を割いても得点が伸びない人もいれば、少しコツを掴んだだけですぐ高得点を取れる人もいます。

このことを考えると、伸びづらい英語・数学と余裕があれば現代文を最優先にして、次に古文・漢文、そこから理科・社会という優先順位になります。