第4章目標点を決めて、やることを明確に
4.目標点から決める!夏休みの活用法
受験生は「科目のバランス」も確認しながら
もう少し細かい話をしておきましょう。受験生の場合は、あまり極端なバランスにならないよう注意が必要です。いくら英語が得意、数学が得意といっても、「勉強しない日」があるともちろん入試レベルからは遠ざかってしまいます。入試まで残り半年近くになっている段階で、個別試験で使う科目を「やらない」日があると危険ですので、なるべく「すべての科目を必ず1〜2時間はやる」ということはルールにしておきたいです。
さらに、国公立志望の場合は「共通テストでしか使わない科目」の演習も必要です。こちらも他の科目と同じくらい勉強しようとすると、いくら時間があっても足りません。基本的には「個別試験で使う科目」のほうが「共通テストでしか使わない科目」より優先度が高いため、共通テストでしか使わない科目は「全て合わせて1日1〜2時間程度」にとどめておきたいです。
逆に共通テストの勉強時間が「ゼロ」になるのもこの時期には避けたいところですから、2日に1回でもいいので共通テスト科目にも触れていけるようにしたいですね。
高1・2は「英・数」と「苦手科目」の比重を高めに
高校1年生・2年生はまだまだ受験の「目標点」通りに勉強をする必要はありません。
気をつけるべきことは、目標点との「差が埋めにくい科目」を早めに対策しておくこと。その科目は、点数が伸びづらい「英語」、勉強すべき範囲が広く時間がかかる「数学」、そして「苦手な科目」の3つです。
英語や数学は「受験生になってから」ではいくら勉強しても差が埋められないという事態にもなりかねません。今のうちから「これまでに習った範囲の復習」を中心に時間を取っておきましょう。数学を使わないと決めているのであれば英語中心、そうでなければ英語・数学を均等に勉強しておくのがおすすめです。
ただ、国語・理科で「苦手な科目」があるのであればこれに加えて早めに対策を始めてもいいでしょう。国語も点数が伸びるまでに時間がかかる科目ですし、理科は多くの場合は数学に勉強時間を取られてしまい、高3になってから十分な演習ができない可能性があるからです。英語・数学もどちらかが極端に苦手であれば、その勉強時間を多めに取っておきます。社会については、英語など他の科目に余裕があれば取り組んでもいいですが、優先度はそこまで高くはないと思います。