第4章目標点を決めて、やることを明確に

3.合格最低点からの目標点の決め方

目標点を取る上で必須の「科目毎の要素分解」の考え方を知って、効率的に勉強しよう

合格最低点を調べて目標の点数を決めたら、次に大事なのは、いかに合格最低点を「要素分解」して細かく目標をイメージできるかどうかです。英語で何点、国語で何点、というように各科目の目標に「分解」して考えることで普段の勉強に活かせるようになります。

勉強時間を各科目にどう割り当てるかの基準に

前回、目標点数の出し方をお伝えしました。目標点数は

過去3年の合格最低点の平均×1.1

で、算出してください。
ただ、この「目標点数」だけがわかっていても、まだ勉強の方針を立てることはできません。

たとえば、早稲田大学商学部で「200点満点で144点」を目標点数として置いたとしましょう。このときに、この点数だけを見て「とにかく得意な日本史で稼ごう!」と考えるのはナンセンス。なぜなら、日本史は配点が60点しかなく、どんなに頑張ってもこの144点のうち60点までしか稼げないからです。いくら日本史の点数が良くても、残りの英語・国語で半分の70点しか取れなかったら合格できません。

これまでお伝えしてきたとおり、大学入試は科目によって配点も違いますし、受験生の学力も科目によって違います。「英語の配点が高いから英語は重点的にやらないといけない」かもしれませんし、逆に「英語は得意ですでに英検準1級が余裕で取れるレベルだから、他の科目に時間を掛けないといけない」かもしれません。

この「科目ごとにどう勉強時間を割り当てるか」の基準として、全体の目標点数だけではなく必ず「科目毎の目標点数を決める」必要があるわけです。