第1章志望校の決め方は「なんでもあり」!?
志望校選びのポイント
5.「親と志望校の意見が合わない」ときは
「奨学金」や「学生寮」を交渉の材料にしよう
たとえば、「国公立しか行かせられない」と言われてしまった場合、なぜ国公立しかダメなのか?というところを聞いておくことがポイントです。このような場合は、必ずダメな理由を聞いて「その理由を解決する」ような条件をつけて話していきます。
例えば金銭面が理由なら、「アルバイトで自分の生活費は自分でやりくりする」とか、「大学の奨学金制度や授業料免除の仕組みなどを入念に調べて提案する」などといったことができますよね。意外とこうした奨学金や授業料免除の仕組みはたくさんありますから、このような金銭面の解決策となる制度をしっかり調べた上で、改めて保護者と一緒に考えていくと認めてもらいやすくなるわけです。
もうひとつ、遠方の大学に通うのであれば「学生寮」なども交渉の材料になりやすいです。金銭的な理由で一人暮らしを認められないのであれば、比較的費用が安く、場合によっては食事までついている学生寮を探して一緒に提案するのも効果的です。また、金銭的な理由でなくとも、「一人暮らしをさせるのは心配」という理由で認めてもらえないときでも、学生が多く住んでいて比較的治安が良いところにある学生寮も選択肢にできます。学生寮でなくても、門限を決めておくとか、毎日連絡を取るといったことをルールに決めるのもいいですね。
このような具体的な「条件」をつけて交渉することで、保護者が心配していること・反対している理由を解消できるようになります。
最後は熱意。しっかり相談をして、納得した上で決めよう
反対している理由を覆すための材料を揃えられれば、あとは自分の熱意をしっかり伝えることです。「なぜこの大学に行きたいのか?」「大学で何をしたいのか?」をしっかり伝えていけば、理解はしてくれるはずです。ていねいに相談を繰り返しながら決めていくようにしましょう。
また、実際に保護者に反対されているわけではないけど、よく「お金の面があるから私立より国公立のほうがいいんじゃないか…」と気を遣って自分から第一志望を変えてしまう人がいますが、意外と保護者が「多少お金がかかっても行きたいところに行かせてあげたい」と思っていることだってあります。いずれにせよ「自分はこの大学に、こういう理由で行きたい」ということを保護者としっかり話し合った上で、お互いに納得して志望校を決められるようにしましょう。
入試が近づくと自分も保護者もピリピリしてきますから、なるべく早めに相談をして、心置きなく入試対策に取り組めるようにしたいですね。