2025.11.12
10月18日、総合政策学部の後期科目「地域再生論」を履修する学生たちは、能代地区を訪れ、地域における再生可能エネルギー事業の最前線を学びました。
能代観光協会の協力のもと、洋上・陸上風力発電の現場視察や、東北電力能代火力発電所でのカーボンニュートラルへの取り組みなど、地域の環境・産業が連携したエネルギー政策を実地で調査しました。
能代沖には20基の洋上風力発電、陸上には17基の風力発電が稼働しており、学生たちは風車の規模や構造、維持管理の工夫について現場担当者から説明を受けました。タワーの高さは約90メートルに達し、VR映像を用いた見学では専用船で風車に接近し、頂上からの景観を仮想的に体験するなど、臨場感のある学修機会となりました。
「映像の中で見上げた風車はVR体験にもかかわらず迫力があって、現地に行かなくてもリアルに感じられる技術の進歩に感動しました。」
(2年 加藤寧々)
「海上風力は設置コストや漁業との調整など課題もありますが、風況が安定しており騒音の心配が少ない点で地域に受け入れられやすいと感じました。」
(2年 佐々木美優)
陸上風力発電の現場では、風車の真下から見上げるスケールに圧倒され、設備維持の工夫や環境への影響について理解を深めました。
「風車内部を冬期は40度に保って凍結を防いでいると聞き、維持管理の工夫に驚きました。」
(3年 小野すみれ)
「金網の階段を上る作業員の方々の勇気に敬意を感じました。鳥類の生態変化の話を聞き、風車の影響についても考えさせられました。」
(2年 原緋里)
続いて訪れた東北電力能代火力発電所では、再生可能エネルギーと火力発電の補完的な関係を学び、安定供給の重要性と環境配慮の両立を考察しました。
「火力発電はマイナスのイメージがありましたが、海水の再利用や排出蒸気の処理など環境に配慮した取り組みを知って、印象が変わりました。」
(2年・三浦友萌香)
「ディズニーランド3個分の敷地を有する発電所の規模に圧倒されました。秋田の広い土地がエネルギー政策の強みになると感じました。」
(3年・田口陽菜)
人口減少や少子高齢化など、地域が直面する課題は多様です。総合政策学部では、地域社会の実情に根ざした学びを通して、持続可能な地域再生のあり方を探究し続けます。