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2026/9/9

東北大学
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AIが解読した昆虫の「歩き方」を学んだ六脚ロボットの歩行を実現

東北大学大学院工学研究科の王 c晨(ワン ユチェン)日本学術振興会特別研究員(DC2)、大脇大准教授らの研究グループは、タイ王国ウィタヤシリメティー科学技術大学院大学(VISTEC)の Poramate Manoonpong(ポラメート マヌーンポン)教授らとの国際共同研究により、ナナフシのわずか数歩分の歩行データから、歩行を生み出す報酬構造と脚の協調則をAIが抽出する枠組みを構築した。
瓦礫が積み重なった災害現場や、月・火星のような未知の地表面などでは、稼働が困難な車輪の代わりに活動できるロボットとして、多数の脚をもつ「多脚ロボット」への期待が高まっている。しかし、ロボットの脚が増えるほど制御は難しく、歩き方のルールを人が設計する必要があり、機体や環境が変わるたびに人が手作業で設計を変えなくてはならないという課題が残っていた。
研究グループは、昆虫の運動データに着目。歩行研究のモデル生物として広く用いられているナナフシ(木の枝に擬態した細長い体をもつ昆虫)のわずか数歩分の歩行データから、歩き方を生み出す「報酬構造」と脚の協調則を、人の設計なしに抽出した。抽出した報酬構造は、体格も構造も異なる六脚ロボットへ移植でき、歩行学習の速度も約3倍高速化したほか、ロボット実機での歩行も実現した。
この成果は、多脚ロボットを「人が設計する」から「生物から学びとる」へと転換させる可能性を示しており、今後は災害現場など、未知の環境にも柔軟に対応可能な多脚ロボットの実用化に貢献することが期待される。