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2026/3/18

テキストや音声の入力で「好みのメイク色」を作り出すバーチャルメイク技術を開発

東京科学大学工学院情報通信系の張珂萌(チャン・カホウ)大学院生、彭浩倫(ポン・ハオルン)大学院生(研究当時)、渡辺義浩准教授らの研究チームは、個人の好みに合わせたメイクの色を簡単に探索できる技術を提案した。
昨今の化粧品選びにおいては、スマートフォンなどを用いた「バーチャルメイク」が普及し、物理的な塗布や洗浄の手間なくさまざまなメイクを手軽に試すことが可能となっている。しかし、膨大な色の組み合わせから自分好みの色を探し出すことが非常に困難である点や、鏡を見て行う本来のメイクとは異なるスマートフォン越しゆえのリアリティ不足といった点がネックとなっていた。
本研究では、ユーザーが好みのメイクとして思い描く「印象」をシンプルなテキストや音声で入力すると、それを具体的なメイクの色へと変換する「Text-To-Makeup-Colorモデル」を提案。アイシャドウ、チーク、リップの3ヶ所において、入力された言葉のイメージに合致しつつ、実際のメイクとして現実的かつ自然な色の組み合わせを即座に生成することが可能となった。また、顔に直接メイクの色を投影し、ユーザーの反応を反映させながら理想の色へと近づけていく「Projection-In-The-Loop」の手法によって、実際にメイクが投影された鏡に映る自分を確認しながら、提示された候補から好みのものを直感的に選ぶだけで、システムが潜在的な好みを推定し、理想の色の組み合わせを効率的に導き出すことも可能となった。
この成果は、ユーザーに高い納得感を提供できる点で画期的と言え、化粧品店舗での新たな購買体験、美容相談、エンターテインメントなどへの応用展開が期待される。また研究チームでは、今後はメイクにおける形や質感も自由に探索できる形へと発展させていくとしている。