総合型選抜リアル体験談
ここからは、学校のパンフレットだけでは分からない総合型選抜のリアルを、総合型選抜を突破し合格をつかんだ先輩の体験談をもとに、明らかにしていきます!
(石川)受験にあたり、東洋大学のオープンキャンパスや説明会には参加しましたか?また、参加されていない場合、どのように大学の情報を集めましたか?
オープンキャンパス、説明会は、元々行く気満々だったのですが、高校1年生の時に留学、帰国後もコロナ禍の影響にあったことから、物理的にオープンキャンパス、説明会には参加することができませんでした。
なので、大学の情報は、インターネットと、東洋大学に進学した高校の先輩・塾の先輩とのお話や、縁あってお話することができた東洋大学の教授や在校生などの学校内部の方々を通して収集しました。
オープンキャンパス、説明会へは参加しませんでしたが、学祭に参加し、学校の雰囲気や施設などは見ることができました。
また、大学情報に関しては、インターネットで収集しました。私が志望した学部は、新設の学部で、学部に関する情報は1年分しかなく、大学自体の情報は手に入れられても、学部に関する情報はなかなか手に入れることができず苦労した記憶があります。
オープンキャンパス、説明会には参加しておらず、東洋大学の公式HPにある「受験生の方へ」のページをこまめにチェックしたり、大学情報のまとめサイトなどで情報を収集しました。
地元が鹿児島ということもあり、東洋大学へ進学した人も周りにはおらず、頼れる人もいなかったので、インターネットの情報だけが頼りでした。
オープンキャンパス、またオープンキャンパス内で実施されている説明会に参加しました。
自分の場合、オープンキャンパスに参加した時には、既に東洋大学の総合型選抜を受験することを決めていたので、特設ブースで教授と1対1で話したり、自分が書いた志望理由書を見せて意見をいただいたりすることを目的に参加しました。
他にも、施設見学をしたり、学部の大まかな説明を受けたりということをしました。
(石川)総合型選抜の受験について主に誰に相談していましたか?
総合型選抜を提案してくださった家庭教師の先生に相談していました。2年間お世話になっていた先生で、総合型選抜受験にあたっても、かなり、お力添えいただきました。
もちろん、親にAO入試を受けようと思っているなどの話はしていましたが、正直なところ、あまり周りに相談することなく、割と自分で受験を進めていました。
塾に通ってはいたのですが、一般受験向けの塾だったこともあり、特に対策はしてもらいませんでした。学校の先生にも、面接練習を頼むことなく、自分なりに想定しながら練習をしていました。
英語を多く使う試験内容だったこともあり、英語の教科担当の先生に面倒を見てもらっていました。実は、教科担当の先生から、実際に授業を受けたことはなかったのですが、個人的に関係性を構築して、受験相談や面接の対策などに付き合っていただいていました。
受験に関する相談をはじめ、志望理由書の作成、添削、面接対策、過去問題対策まで、総合型選抜専門塾に面倒を見ていただきました。
(石川)実際に受験しての率直な感想は?
元々、ペーパーテストよりも、面接やプレゼンテーションなど、直接自分を表現することができるようなものが得意だったこともあり、2次試験当日は、少しの緊張はありつつも、リラックスして受けることができました。
ただ、受験した学部が国際学部だったこともあり、帰国生で、英語がペラペラそうな人も多くて…。自分個人のパフォーマンスに関しては自信があったものの、周りと比較したときに、「自分落ちたかも…」といった不安の気持ちを抱きました。
私は、個人面接だったので、他の人と比較しての焦りはなく、挑むことができました。
緊張はもちろんあったのですが、面接の順番が後半で、待ち時間が長かったこともあり、そこである程度リラックスできた気もします。
面接官の方々も、頷きながら話を聞いてくださり、非常に喋りやすい雰囲気での面接でした。個人的に、面接というと、もっと事務的な感じなのかなと構えていたので、想像よりも、リラックスして臨むことができたように思います。
前日に埼玉の祖母宅に泊まったものの、地元の鹿児島から1人で受験に来ていたので、受験当日は正直めちゃめちゃに緊張していました。
特に面接は、5人1組で受ける予定だったのが、2人が棄権したことで3人1組になったり、同じグループ内に帰国生の子がいたりと、プレッシャーの連続でした。
そんな中でも、積極性では負けないという思いで、面接官から投げかけられた質問には、全て1番に手を挙げて、答えに行きました。
試験を終えて、やり切った実感はあったものの、圧倒された気持ちの方が大きく、正直、結果に期待はしていませんでした。なので、数週間後に合格の通知を貰った時は嬉しかったです。
総じて手ごたえを感じることのできた試験でした。
小論文に関しては、充分に対策していたこともあり、難易度としても難しくはありませんでした。自分の持っている知識を出し切れたし、構成も悪くなく、不安はなかったです。
面接に関しても、質疑応答での面接官の反応もよく、正直、「受かったな」と思いました。
(石川)特徴的だった試験内容はありますか?
2次試験のプレゼンテーションかなと思います。
基本の形としては、ポスターを1枚作成して、それを用いながら発表するのですが、プレゼンテーションを英語で行っていた人もいましたし、自分自身は、プレゼンテーション内で実際に食べ物を食べてもらうということをしました(事前に大学に許可を取った)。
また、プレゼンテーションの時間配分としては、10分間の発表、その後に5分間の質疑応答だったのですが、実際には、開始1分で、プレゼンテーションに関する質問をいただいて、非常にインタラクティブな形でプレゼンテーションを進めることができました。
プレゼンテーションは、自分が表現したいことを最大限に実践できる場であること、形式が非常にフレキシブルであることが特徴的だったように思います。
特徴的だったことはあまりないように思うのですが、強いてあげるとするなら、パワーポイントを作成して、プレゼンテーションをすることかなと思います。
自分の周りを見ても、試験内容に小論文はあっても、プレゼンテーションはないという人の方が多かったです。
私が所属する国際観光学部のAO入試の特徴は、出願条件として、英語試験のスコアが設定されていたり、プレゼンテーションや質疑応答を全て英語で行ったりと、やはり英語に特化していることにあると思います。
私自身にも当てはまる話ですが、高校時代に他の教科が苦手だったとしても諦める必要はなく、むしろ英語が得意ということを最大限に生かすことができる点が特徴的だと思います。
面接に関しても、圧迫面接というわけではなかったですし、むしろ、非常にラフな感じでした。
面接をしてくださった教授もとても優しく、自分が考えた事業案に関して、興味を示してくださり、言葉のキャッチボールをするような形式の面接で受けやすかったです。
(石川)試験対策や実際の受験で苦労したことはなんですか?また、それに対してどんな工夫をしましたか?
1次試験は、課題レポートと志望理由書のみだったため、自分らしさを表現しにくかった部分がありました。そのため、自分らしさをアピールするなら2次試験しかないと考え、1次試験の課題レポートと志望理由書を書く段階から、当日の面接で突っ込んでほしいエピソードや誘導文を組み込むように工夫しました。
プレゼンテーションのテーマとして設定されたものが、高校で学んでこなかった領域だったので、自分なりに調べ、内容を精査し、理解していくことが大変でした。
インターネットで検索すると無数のサイトや情報で溢れていますが、その中でも、信頼できる情報源を見極めて情報を収集するように意識していました。
英語で行うプレゼンテーション内容を暗記するのが大変でした。
プレゼンテーション中は、カンペなどを見ることはできないですし、試験の面接官は、ネイティブスピーカーということもあり、少しでも英語が抜けると、意味が通じなくなってしまう懸念あったので、一言一句漏れのないように暗記しなければなりませんでした。
毎日、英語の教科担当の先生につき合っていただき、実際に英語でプレゼンテーションをしながら、内容を覚えました。
一番しんどい思いをしたのは、志望理由書の作成です。
介護分野に関しては、ただ興味があるというだけで、知識量は「ゼロ」のところからのスタートだったので、その状態から知識をつけ、さらに内容を自分なりに理解して志望理由書に盛り込んでいくことに苦労しました。
志望理由書を読む教授に、自分の熱量が最大限に伝わるような文章を作るべく、専門塾でサポートしてもらいながら作成を進めました。
(石川)東洋大学の総合型選抜を検討する高校生に向けて、自身の実体験を踏まえて考える、受験のポイントやアドバイスをお願いします!
総合型選抜は、大学によって様々な特色や条件があると思います。それでいうと、東洋大学国際学部国際地域学科の総合型選抜は基準がないので、受験にチャレンジしたい意欲がある人には開かれた場所であると思います。また、選抜に関わる先生方は、プレゼンテーションの内容も個人を尊重してくださいますので、「総合型選抜の受験が難しそう…」と受験を躊躇っている高校生がいるのであれば、やるだけやってみようの精神で、是非、挑戦してほしいなと思います。
面接の際に、「ここじゃないとダメな理由」を上手く文章にして喋ることができると、志望動機として説得力が生まれると思います。なので、志望動機にこの大学の、この学部でしか絶対にできないことを組み込んで書くべきだということを伝えたいです。
また、自分の場合hAO入試を探し始めるのが遅かったものの、東洋大学が遅い時期まで募集をしていたため、タイミングよく受験することができました。なので、少しでも総合型選抜(AO入試)を視野に入れているのなら、早め早めに準備しておくと、ゆとりをもって受験に取り組めると思います。
総合型選抜は、一般よりも時期が早く行われ、結果も早く出るなど、大学生になるまでの期間を有効活用できる入試形態です。と同時に、総合型選抜の受験は、行きたい大学に挑戦できるチャンスが一回増えることだとも思います。なので、高校生の皆さんには、掴めるチャンスには、あるだけ挑んでほしいです。
また、それに付随して、英検やTOEIC(R)、TOEFL(R)など、総合型選抜を受験する基準になる資格試験は、時間のあるうちに受けておいた方が自分の強みになるのでおすすめだということを伝えたいです。
根性論みたいにはなるのですが、自分の目標、やりたいことへの意識をもち、熱量をもって行動できることこそ、総合型選抜受験にあたり、一番重要であると思います。
また、本当に総合型選抜で合格したいと思うなら、お金は多少かかりますが、専門塾に入るのをおすすめしたいです。過去問を持っていたり、細やかな対策、実績やノウハウも兼ね備えていたりするので、間違いなく、学校で対策するよりも差別化することができます。

ー最後は「UniVisit」の「Uポーズ」で写真をとりました!ー
改めまして、インタビューにご協力いただいた4名の皆さん、貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!!
インタビュー・執筆=UniVisit石川楓花