第4章目標点を決めて、やることを明確に
5.「過去問分析」でより具体的に目標点の取り方が見える!
過去問で見るべきポイントは「問題構成」と「試験時間」
「大事なのはわかっているけど、過去問の何を見ればいいのかわからない…」という人も多いのではないでしょうか。難易度や出題範囲はたしかに自分だけで分析するのは難しいですが、過去問で見てほしいのは「問題の構成と問題数」、そして「試験時間」の2つです。
問題の構成とは、「第1問と第2問はすべて選択肢問題の長文問題で、第3問は文中の括弧に入るものを選択肢4つから選んで埋める文法問題、第4問は並び替え問題、第5問は日本語を英語に訳す英作文…」といった、大問がいくつあって、それぞれどういう問題が出題されるのか、といったところを指します。これを2〜3年分の過去問で確認しメモしておきます。
このときに大事なのが「なるべく具体的にメモしておく」こと。「第1問が長文、第2問が文法、第3問が英作文」と書くだけではなく、「長文は和訳問題が必ず1問出る」「英作文は自由英作文(テーマが与えられてそれに50語〜100語程度で答えるもの)」といったように、出題内容を細かく見ておかないと、対策しようにも仕方がわからなくなってしまいます。
実際は、以下のことにまで注意して過去問の問題構成を見るようにしましょう。
- 長文問題の設問(和訳が出るのか、英作文が交っている記述問題があるか、穴埋めなど文法問題があるか)
- 文法問題の設問(4択問題か、並び替えか、その他の形式か)
- 英作文の設問(自由英作文か、和文英訳か、その他の形式か)
- 数学が記述式か穴埋め式か
- 国語が記述式か記号式か
- 国語で「文学史」「文法」「漢字」などの知識問題がどのくらい出るか
- 理科・社会が穴埋め(記号)式か、記述式か
これらの内容まできちんと確認しておけば「和文英訳が出るから早めに例文暗記をしないといけないな」とか「国語で文学史が出るから、直前期にまとめて覚えよう」というように適切な対策を打つことができるようになるわけです。
この「問題の構成」と合わせて「試験時間」を確認できればバッチリです。実際の試験では限られた時間内でこの問題を解くことになるわけですから、問題自体が一見簡単そう・シンプルそうでも「時間内に解くことが難しい」という場合もあります。時間が足りない試験に挑む場合、英語であれば速読の練習を早めに始める必要がありますし、数学ならセンター試験・共通テストの過去問などを使ってスピードを意識した演習に慣れる必要があります。このように「ふだんの演習で意識すること」をはっきりさせるために、「何分で大問いくつを解かないといけないのか」ということも必ず分析しておきましょう。
この「過去問の分析」までできたら、「どの問題を絶対に正解しないといけないのか」「何問正解して、何問で部分点を取るのか」を目標点数に合わせて立てていくことになります。知識問題や得意な問題で点を取り、時間配分によっては優先度を下げる問題も決めておくことで、確実に目標点数を狙いやすくなります。