2026年度の大学入試は、新課程2年目を迎え、平均点や志願動向にどのような変化があったのでしょうか。共通テストの平均点は新課程1年目の反動で下落し、国公立大学・私立大学ともに「安全志向」がより鮮明になりました。年内入試のさらなる拡大や、私立大学志願者数の増加など、気になる動きも続いています。
2027年度入試を見据え、受験生が知っておきたい入試トレンドについて、駿台予備学校 入試情報室の城田高士室長にお話をうかがいました。
1.2026年度入試の振り返り
共通テスト志願者はわずかに増加。平均点は反動で低下
2026年度の大学入学共通テストの志願者数はわずかに増加しましたが、3年連続で50万人を下回っています。現役生に限ればむしろ前年より減少しています。一方で既卒生(浪人生)は1割近く増加し、なかでも前々年度卒業者(いわゆる二浪)の受験生が45%も増えたのが特徴的でした。これは、新課程移行への不安から2024年度にとりあえず受かった大学へ進学した学生が、後悔して2年後に再挑戦したためとみられます。
平均点については、新課程1年目にあたる2025年度は問題が易しかったことで上昇しましたが、2年目となる2026年度はその反動で低下。6教科文系で24点、6教科理系で30点の平均点ダウンとなりました。特に、初年度に全科目中もっとも高い得点率だった「情報T」の平均点低下が、全体に大きく影響しています。過去にもセンター試験から共通テストへの移行時など、制度や課程変更の2年目に平均点が下がる傾向が見られ、今回もその通りの結果になったといえます。
国公立大学の志願者は約1万人減、難関大学でチャレンジ控え
共通テストの平均点低下を受け、国公立大学全体の志願者は前年より約1万人減少しました。旧七帝大に東京科学大学、一橋大学、神戸大学を加えた難関国立10大学の前期日程志願者数も前年を下回り、増加したのは3大学のみです。準難関大学群でも減少が目立ち、チャレンジを控える動きが鮮明になりました。志望校のレベルを下げる動きも進み、共通テストの得点率65%未満でようやくB判定が出る大学群でしか志願者の増加が見られない状況です。前年伸びていた公立大学の中期日程志願者も、その影響で減少に転じました。
私立大学の志願者は約10%増、合格者は絞り込み
私立大学全体の志願者数は前年に比べて約10%増加しました。共通テスト利用方式、一般方式ともに伸びており、併願校を増やす動きが顕著です。背景には、大学の定員管理の厳格化や、安全志向により合格者の入学辞退率が低く、追加合格を出しにくくなったことがあります。実際には、定員管理の段階的な厳格化はひと段落している状況ですが、「厳しい」という高校現場の印象が、さらなる併願増加に拍車をかけたとみられます。系統別では、文系の人気が高く、理系の伸びを上回りました。