悩める高校生お助けコンテンツ 教えて!キャリタス先生! 綱島将人先生 編 タメになる志望校の決め方
登場人物紹介
ナルナル 高校生

高校3年生春。高校野球児。
偏差値60の高校に通う。日々部活動に明け暮れ、1,2年ではほとんど勉強をしてこなかった。
やっとのおもいで第1志望校を決めたが、次に何をしていいのか?分からず、ただなんとなく参考書を買おうとしている。

綱島将人先生

東京大学3年生。
東京大学オールA判定合格の実績を活かし、高校生支援事業を展開中。

第3章
まず、敵を知ること

あなたは、”選ばれる側”だ! ”選ぶ側”の基準を知ろう。

第1志望校を選ぶまでは、あなたは”選ぶ側”だった。
でも、第1志望校を選んだ後は、今度は”選ばれる側”になったんだよ。
”選ばれる側”になったからには、選んで貰う人がどのような条件を出しているのか? を調べないとね。
その条件が、配点と合格最低点ってわけ!

たしかに、色々と考えて第1志望校を選びましたけど、
今度は僕を選んでもらうために努力しないといけないわけですね。

そういうこと!!
選んでもらうためには、まずは相手が何を条件としているのか?を知らないとでしょ。
その条件が、①受験科目 ②配点 ③合格最低点 ってわけ。

なるほど!! それぞれどういった意味があるんですか??

①受験科目については、その大学の試験で受験しなければいけない科目のこと。
これを知らないで受験勉強を始めたら、どうなるかというと…

受験に必要のない科目を勉強してしまう!

その通り。そんなバカなミスはしないと思うけど、意外としてしまうミスのうちの1つだ!
先入観を持たずに、一度調べてごらん!!
受験に必要のない科目を勉強してしまうのは、時間がもったいない。
受験勉強は時間との勝負だ。まずは、受験科目をしっかりと調べよう。

そういえば、先生は文転(理系から文系に移ること)をしているんですよね??

そうそう! 高校2年生から高校3年生に進級するとき文転したよ。
理系時代には物理とか化学とかをけっこう勉強したんだけど、
2次試験で物理と化学を使うわけではないから、かなり時間のロスを生んでしまった。
これは文転の例だけど、受験と関係のない科目に勉強時間をかけてしまうのは、
受験生にとって致命傷だから気をつけてね。

はい! もう一度、調べてみようと思います。

配点が、各科目の勉強時間を決める。

次は、②配点について。配点から、重点的に勉強すべき科目が見えてくるんだ。

配点が高い科目を重点的に勉強すべきということですか??

そういうことだ。例えば、早稲田文化構想学部と早稲田国際教養学部の場合は、
両方とも3科目200点満点の勝負なんだけど、英語の配点に25点もの差があるんだ。
英語の満点が、文化構想学部の場合は75点で、国際教養学部の場合は100点となっている。ってなると、
国際教養学部を受験する場合は、より一層英語に勉強時間をかけないといけないことがわかるよね。

なるほど。配点が、本番の試験に直結するわけだから、
配点のより高い科目に勉強時間をかけるべきということですね。

そういうことだ。配点を知らないということは、
第1志望校がどの科目を重視しているのかを知らないということ。これって結構恐ろしくない??
”選ばれる側”なのに、どういう項目を重視して選んでくるのか? を知らないって、ホント怖いよね。
対策のしようがない。

たしかに、今思うと恐ろしいことをしていました。

あせって参考書を買うと受験に必要のない科目の参考書を買ってしまったり、
それほど配点の高くない科目の参考書を買ってしまったりと無駄が多い。
参考書をなんとなく買うなんてことはやってはいけないんだ。
買う参考書が、どのように第1志望校の合格に役立つのか?
を説明できなければ、その参考書を買うべきではない。その説明の1つの理由になりえるのが、配点ってわけ。

どのように第1志望校合格に役立つのか?
説明できない参考書は買うべきではない。すごく胸に響きました。肝に銘じます。