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2026/10/28
東北大学
東北大学加齢医学研究所の細田千尋准教授(東北大学大学院情報科学研究科、慶應義塾大学大学院教授兼任)、川島隆太教授らの研究グループは、宮城県と東京都の小中学生約1万7000人を3〜4年間追跡し、偏差値の推移と学習・生活の変化を分析した。追跡を行ったのは、宮城県内・東京都内の自治体の公立小中学校に通う、小学4年生から中学3年生までの計16,946名。宮城県内は4年間、東京都内は3年間にわたり、各自治体の教育委員会が毎年実施している学力調査の結果と、学習や生活に関するアンケート(勉強時間、学ぶ理由、宿題、睡眠、メッセージアプリの利用時間など)を分析した。その結果、子どもの偏差値は変動しにくい傾向が明らかになったが、約9%の子どもには大きな上昇・下降がみられた。アンケートの回答を機械学習で分析し、調査時からの変化を調べたところ、偏差値が上昇した子どもは休日に自習などに取り組む時間や平日の学習時間の増加、塾に通い始めるなど学習に取り組む環境の変化、「好きな教科がある」「新しいことを学ぶのが楽しい」といった学ぶこと自体の楽しさに関する回答や、「社会の役に立つために勉強する」「将来の具体的な目標がある」といった学習する理由や目的に関する回答の増加がみられた。一方、偏差値が下降した子どもでは、宿題のやり忘れや、メッセージアプリの使用時間の増加などの傾向が明らかになった。この結果は観察研究によるもので、これらの変化が成績の変化に先立つ原因であるのか、結果であるのかの区別には言及できず、勉強時間を増やしたり、メッセージアプリの使用時間を減らしたりすれば成績が上がることを示しているものではないようである。今後は、何がいつ変わるのか(変化の順序)を丁寧に追うとともに、学校や家庭での関わり(目標を考える機会づくりなど)が学びの変化につながるかを実験的な研究で検証する必要があるといえる。また、成績が動くときに子どもの学びと生活に何が起きているかを捉える視点は、家庭や学校、教育行政が子どもの変化に早く気づき、支える方法を考える基礎になると期待される。
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