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2026/8/12
東北大学
東北大学大学院情報科学研究科/加齢医学研究所准教授で慶應義塾大学院教授の細田千尋氏らは、人との信頼できるつながりが多い人・少ない人の格差があることや、その格差の背景にある脳と心の基盤を解明した。日本では2024年に世界初の孤独・孤立対策推進法が施行されており、人と人との「つながり」をいかに育むかは国家的課題となっている。しかし人と人とのつながりを育む基盤となるソーシャルキャピタル(SC)が、なぜ個人間で大きく異なるのかは十分に解明されていなかった。研究では、2023年11月〜2024年1月に実施した全国オンライン調査(2,574人;4〜87歳;731組の親子ペアを含む)と、独立した脳画像研究(108人;平均年齢21.8歳)を用いた二段階設計を採用し、解析。その結果、SCの高い層と低い層の二極化(格差)は、子ども・親・子どものいない成人の全世代で生じており、その差が生じるのは収入・学歴ではなく、共感力や外向性といった心理特性と、幼少期に築いた親子関係の質によることが明らかとなった。また、SCが高い層ほどウェルビーイングも高く、さらにSCの高い層では、脳全体のネットワークにおいて局所的なまとまりと全体的な結合を両立する「スモールワールド性」が高いことや、社会的脳に関する領域(角回・楔前部・前帯状皮質)の皮質厚や髄鞘化指標が高いことも示された。つながりの格差を心理・親子関係・脳という多層から捉えた本成果は、SCの個人差が社会的情報処理を支える脳構造ネットワークの特徴と関連する可能性を示しており、孤独・孤立対策やウェルビーイング施策に科学的基盤を提供するものといえる。
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