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2025/8/27
東北大学
東北大学学際科学フロンティア研究所寄附研究部門「ナノ材料プロセスデータ科学」の橋本佑介特任准教授と笘居高明教授、同大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の賈雪助教と李昊教授らの研究グループは、実験と代表的な理論計算の第一原理計算データを統合した大規模データセットにメッセージパッシング型グラフニューラルネットワーク(MPNN)を適用し、材料の熱電特性と構造類似性を一望できる「材料マップ」の構築に成功した。これまで材料開発では、似た構造を持つ材料は、似た手法・装置・プロセスで合成・評価されことから、構造類似性を手掛かりに材料を体系化し、個別に詳細な探索を行ってきた。しかし同アプローチでは理論計算による予測と実験による検証が分離しており、効率的な材料探索が課題となっていた。今回開発した材料マップは、実験研究者が構造的に類似した材料を短時間で抽出し、合成条件を迅速に設定できるプラットフォームとして機能。今後は熱電材料にとどまらず、磁性材料や表面と内側で電気的特性が異なるトポロジカル材料など多様な機能性材料へ適用範囲を拡大し、さらに磁性・化学的性質・トポロジカル特性などの追加物性情報を統合することで、包括的な材料設計支援システムの構築を目指していく。これにより、社会実装までのリードタイムを大幅に短縮し、革新的材料の早期実用化へと貢献することが期待される。
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