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2025/3/26
東北大学
東北大学病院顎口腔機能治療部の土谷忍助教らの研究グループは、環境省が実施している子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)のデータを用い、子どもの歯磨き習慣と機能性便秘との関連について検討を行った。炎症性の消化器疾患では、口腔細菌と腸内細菌叢の関連から、適切な口腔衛生管理が推奨されている。また、ガム咀嚼などの口腔刺激は、腸活動を促進するとされている。機能性便秘は幼児期に最もよくみられる消化器疾患であるが、毎日の歯磨き習慣との関係について調査されたものはこれまでなかった。グループは、エコチル調査を行った83,660組の母子のデータを対象に、3歳・4歳時点での機能性便秘の有無と、2歳・4歳時点での毎日の歯磨き回数との関連について解析を実施。その結果、歯磨き回数が少ない子どもにおいて機能性便秘のリスクが増加することを認められ、適切な歯磨き習慣がある群(1日2回以上)と比較すると、歯磨きを毎日は行わない子ども(1回未満/日)では、3歳・4歳時のいずれにおいても慢性的な機能性便秘になる確率が62%増加していた。ことが明らかになった。この結果から、毎日の歯磨き習慣と子どもの機能性便秘が関連している可能性が示唆された。一方、機能性便秘の治療歴や、家庭での育児環境(トイレトレーニングなど)、食習慣(野菜の摂取量など)についての情報が不足しており、グループでは、これらを含めたさらなる研究の継続が必要であるとしている。
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