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2024/12/25
東北大学
東北大学大学院医学系研究科発達環境医学分野の大学院生金森啓太医師、大田千晴教授らの研究チームは、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」参加者のデータから保育施設利用と子どもの発達について解析し、保育施設の早期利用は子どもの発達を促進することを明らかにした。日本では、子どもは3歳までは家庭において母親の手で育てないとその後の子どもの成長に悪影響を及ぼすという「3歳児神話」が完全に払拭されてはおらず、早期の保育施設利用に対してはネガティブな意見が出されることが少なくない現状がある。研究チームは、エコチル調査に参加した約4万人のデータを保育施設利用群と保育施設非利用群とに分け、「コミュニケーション」「粗大運動」「微細運動」「問題解決能力」「個人社会スキル」の5領域で調査。その結果、1歳未満から保育施設を利用していた子どもは、3歳まで保育施設を利用しなかった子どもに比べて3歳時点で発達が良いことが明らかになり、特に2つの群の差は「コミュニケーション」「個人社会スキル」において目立った。早期の保育施設利用に対するポジティブな効果が示されたこの成果は、科学的な根拠に欠けるネガティブな印象の払拭のほか、子どもに多くの他者との交流や多様な経験を提供することの重要性を明らかに示し、子どもの発達を促進するために望ましい社会を形成していくことに繋がると期待される。
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