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2024/5/15
東北大学
東北大学大学院生命科学研究科の河路琢図博士後期課程学生(研究当時)、藤林瑞季博士前期課程学生、安部健太郎教授(高等研究機構・言語AI研究センター兼任)らのグループは、ジュウシマツがさえずり中に発する音素の並びを意図的に変えられることを明らかにした。鳴禽類(スズメ亜目)は、さえずりや歌と呼ばれる音声を用いてコミュニケーションをとるが、鳥たちがさえずり中の音の並びを意図的に変えられるのか否かは解明されていなかった。ジュウシマツは、多彩な音素シーケンスからなるさえずりを使ってコミュニケーションをとる鳴禽類の一種。安部教授のグループは、ジュウシマツは音の並びの違いを敏感に聞き分けることができることを過去の研究で示していた。今回は、小鳥のさえずり中の音素を迅速にテキスト化するために開発した、コンピュータープログラム(simultaneous automatic interpreter for birdsongs :SAIBS)を用いて、ジュウシマツがさえずり中に発する音素の並びを意図的に変えられるか否かを研究した。その結果、ジュウシマツがさえずり中の特定の部分を意図的に変えられる能力をもっていることが判明し、目的に応じて、さえずりの内容を柔軟に変えられることを示唆する成果も得られた。今後は、ジュウシマツが柔軟に音声を使い分ける際の脳内機構の詳細を明らかにすることで、ヒトの言語の生成・認識能力の脳内機構の解明に貢献することが期待される。
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