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2023/7/19
東北大学
名古屋大学宇宙地球環境研究所特任助教の吉村僚一氏(研究当時:東北大学流体科学研究所・東北大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻)および東北大学流体科学研究所の焼野藍子助教、同大学大学院理学研究科の伊藤純至准教授らは、冬季の東京湾上空3〜4kmでしばしば発生する晴天乱気流事例について、数値気象モデルで格子幅を35mまで狭めた超高解像シミュレーションを実施し、乱気流の様子を再現した。数値シミュレーションを用いた晴天乱気流の調査はこれまで行われているが、多くは「乱気流の原因となった現象」の再現にとどまっており、特に、細かい渦を含む乱気流そのものの再現に取り組んだ研究は、飛行機が飛ぶ高高度においては行われていなかった。本研究では、スーパーコンピュータ「富岳」を用いた超高解像度気象シミュレーションにより過去に東京湾上空で発生した晴天乱気流を再現。また、当時晴天乱気流に遭遇した飛行機が記録した揺れデータを用いて、計算が妥当であることを示した。高高度で発生した現実の乱気流事例を対象とした乱気流の計算例は少なく、実際の乱気流の観測データとの比較は初めての試みとなった。今後は、高解像シミュレーションにより、乱気流の発生原理・仕組みの解明や、乱気流が飛行機へ及ぼす影響をさらに詳しく調べることにつながると考えられるほか、航空事業者向けにより精度の高い乱気流予報を行えるようになることも期待されている。
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