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2023/4/19
東北大学
東北大学大学院生命科学研究科のThoma Vladimiros助教、谷本拓教授らを中心とした研究グループは、動物進化においての「食欲の起源」を探る研究を行った。グループは研究対象として、約6億年前に昆虫や哺乳類との共通祖先から分岐し、進化の最も早い段階で神経系を獲得したと考えられているクラゲに注目。傘の大きさが1cm未満のエダアシクラゲにブラインシュリンプをエサとして与えて研究を行ったところ、食欲が満たされたクラゲでは、エサを口に運ぶ触手の運動が低下することを見出した。さらにクラゲの神経細胞から分泌される小さなタンパク質でできた神経ペプチドGLWアミドが、満腹時のブレーキであることも発見した。さらにグループは、GLWアミドの機能が進化的に保存されていることを確かめるため、クラゲより後世に出現したショウジョウバエでも研究を実施。その結果、GLWアミドはショウジョウバエの採餌行動も低下させることが明らかになった。共通祖先から分かれて進化したとされるクラゲとハエによる今回の研究成果は、動物が脳を獲得する以前から食欲調節の分子メカニズムが共通していたことを示唆している。
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