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2023/1/18
東北大学
九州大学大学院理学研究院の齋藤大介教授、寺本孝行准教授の研究グループは、京都大学の高橋淑子教授、東北大学の田村宏治教授と船本健一准教授、名古屋大学の宮田卓樹教授、東京農工大学の吉野大輔准教授、岡山理科大学の田所竜介准教授、明海大学の長坂新助教、同志社大学の城所比奈子助教との共同研究で、がんにおける細胞の血行性転移の新たな仕組みを発見した。がんが人類最大の死因である原因は、がん細胞が血管を移動路として使用して活動の場を全身に広げる血行性転移を行う性質によるものとされている。これまで、血液中を循環するがん細胞の多くは毛細血管から血管の外へと遊出することは知られていたが、毛細血管からの遊出が起こりやすい原因についてはあまりわかっておらず、その仕組みの解明が望まれていた。研究グループは、転移する細胞モデルとしてニワトリ胚の生殖細胞を用いた解析を実施。その結果、転移細胞が血管外に遊出するためには、はじめに細胞自身の硬さを利用して毛細血管に「挟まる(つまる)」ことで血管にとどまる必要があることを発見。細胞が血管の外に遊出する場所を確保するために、細胞が自身の「硬さ」を「ブレーキ」として用いていることを突き止めた。今回の研究では、転移における細胞の「硬さ」の重要性が明らかになっており、がん転移抑止の新たな方法として、細胞の硬さの操作が有効になり得ると期待されている。
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