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2022/6/15
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科ウイルス制御学分野の武内寛明准教授・東京医科歯科大学病院病院長補佐、リサーチコアセンターの谷本幸介助教、分子病原体検査分野の田中ゆきえ准教授、ウイルス制御学分野の北村春樹大学院生および多賀佳大学院生らによる本学病院患者由来SARS-CoV-2全ゲノム解析プロジェクトチームは、統合臨床感染症学分野の具芳明教授、木村彰方副学長・特任教授および京都府立医科大学大学院分子病態感染制御・検査医学分野の貫井陽子教授(前東京医科歯科大学病院感染制御部部長)との共同解析により、2022年4月中旬〜5月中旬までに東京医科歯科大学病院に入院または通院歴のある新型コロナウイルス患者の全ゲノム解析を行った。その結果、4月上旬に引き続き、5月上旬において、デルタ株の感染伝播性および免疫逃避に関わる特徴変異部位(スパイクタンパク領域のL452部位)にL452M変異が新たに追加された国内由来BA.2系統の市中感染事例をさらに確認した。オミクロン株は、2022年3月中旬までは多様なBA.1.1系統が市中流行株の主体であったが、BA1.1系統から感染伝播性が更に高いBA.2系統への置き換わりが徐々に進み、4月上旬からはその置き換わりが顕著になってきている。さらには、新たなBA.2系統やBA.4またはBA.5系統といった様々なオミクロン株が、BA.2系統が支配的であるCOVID-19パンデミック下において世界各国での感染再拡大(置き換わり)の原因となりつつあり、BA.2系統を主体とした市中感染再拡大を抑えつつ、社会経済活動再開と維持に向けたバランスを取る必要に迫られている。今回確認されたL452M変異が追加された国内由来BA.2系統は、4月上旬に確認されたL452M変異追加型国内由来BA.2系統とは異なる国内由来BA.2系統であることから、国内由来BA.2系統の市中感染が持続することでL452M変異を獲得したBA.2系統が複数発生していることが考えられる。なお、感染が確認された患者4名は基礎疾患の有無や年齢層には依存せず軽症で、うち3名はワクチン追加接種済であった。
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