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2022/4/27
関西学院大学
関西学院大学の長田典子教授の研究グループは、同大学と包括連携協定を締結している株式会社スノーピークと取り組んでいる「Camping Campus」の効果を数値として測定する第一歩として実証実験を行い、テント空間が個人の創造性を高める可能性があることを発見した。Camping Campusは、大学内構内の共有スペースにテントを設置してキャンプ体験を採り入れる取り組みで、学生にリラックスできる空間を提供するとともに、主体的な学びフラットなコミュニケーションを促進することを目的としている。研究グループは、構内の芝生広場と小教室内にテントを設置し、その中、あるいは外で創造性課題を行うことで、テントというキャンプに特有の空間が創造性を高めるかを検証。その結果、テント内で行った課題の成績は、テント外で行った場合よりも高くなることがわかった。また、課題を行う空間の印象と課題の成績の関係をもとに分析したところ、参加者はアウトドア群/インドア群/平常群の3タイプに分類できた。このうちアウトドア群は、課題を行う場所が開放的・健康的・陽気と感じたとき成績が高い傾向があり、実際に室内よりも屋外で課題を行った場合に成績が高くなった。反対にインドア群は、閉鎖的・人工的な・重いと感じた場所での成績が高い傾向があり、屋外より室内で成績が高くなった。この実証実験から、キャンプ体験で生産性が高まるという現象の一端が解明でき、今後も条件を統制したうえで実証実験を重ねることで、これまで経験的に知られてきたキャンプ体験の効果に科学的な裏付けを提供できる可能性があるほか、利用者に寄り添った空間の提供や、新たなキャンプ体験の提案に寄与することが期待される。
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