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2022/3/30
東北大学
東北大学大学院歯学研究科・草間太郎助教は、誰かと一緒に食事をする「共食」の頻度と体重減少との関連を明らかにした。共食は健康状態の維持に寄与する可能性が示唆されているが、高齢者において死亡リスクの上昇と関係が深い体重減少との関連についてはこれまで明らかにされていなかった。草間助教の研究では、65歳以上の要介護状態にない高齢者約5万7000人を対象とし、共食の頻度と3年間の追跡調査期間を通じて、5%超の体重減少との関連を明らかにした。その結果、共食頻度が「毎日」の人と「月に何度か」以上の頻度の人との比較では、体重減少のリスクに有意な違いは観察されなかった。一方、「毎日」の人と比較して、「年に何回か」の人では1.07倍、「ほとんどない」人では1.17倍、体重減少リスクが高くなるという関係が観察された。これらの結果から、共食の機会を月に複数回程度以上もつことが、高齢者における体重減少の予防につながる可能性が示唆された。また、新型コロナウイルスの流行により、高齢者の共食頻度にも大きな影響が与えられたと考えられることから、今後は流行状況を鑑みて、換気や人数制限といった適切な予防対策を実施した上で共食の機会をもつことが、高齢者の健康状態の維持に寄与する可能性があるとしている。
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