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2021/11/24
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の根本昂大学院生、芝多佳彦助教、竹内康雄講師、岩田隆紀主任教授らの研究グループは、口腔内の健常、歯肉炎、歯周炎部位から採取されたプラーク(細菌叢)中のRNAを解析することで、疾患の進行に寄与し、病態を特徴づける指標となる細菌を明らかにした。歯周病罹患部位の細菌叢は健常部位と異なることがこれまでも報告されていたが、細菌のDNA情報に基づき解析されたもののため、プラーク中の死菌に由来する情報も含まれてしまい、細菌叢の活動性までを適正に評価することができなかった。しかし本研究では、生細菌のみを評価するため、細菌のRNAを解析対象とすることで、臨床症状をより正確に反映した細菌叢解析が可能となった。その結果、特定の細菌種が従来歯周病原細菌とされてきた細菌種以上に、疾患の発症や進行に伴い活動性が高くなることが判明。また、遺伝子発現解析も行うことで、活動性の高い細菌がどのような遺伝子を発現し、その病原性に関わるのかについても明らかにすることができた。結果は、活動性の高い複数の特定細菌種が協調しその病態形成に重要な役割を担っている可能性を示唆するとともに、細菌学的情報を指標とした歯周病の早期発見・早期治療法の開発についても期待が寄せられている。
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