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2021/3/10
酪農学園大学
酪農学園大学循環農学類作物栄養学研究室4年の植松大壱さんは、小八重善裕准教授と宮崎早花講師の指導のもと、黒千石大豆の浸漬水量と調理後の色合い・食感について研究を行った。黒千石大豆は免疫力を高めたり、アレルギー症状を抑える物質が発見されたり、抗酸化力をもつなど、健康に良い食材として注目を集めている。大豆の乾燥種子は、調理前に予め浸漬させて柔らかくして調理するのが一般的であるが、その吸水の過程で色が落ちたり、豆の養分が溶出したりするという問題がある。研究では、黒千石大豆の種子を少量の水で限定吸水させることで、アントシアニンの溶出を抑制できるか、また、黒さ・噛み応え等の黒千石の特徴を活かした豆ごはんが調理できるかを検討した。その結果、乾燥種子1gあたり1.9ml(約2倍)の給水条件が、黒千石大豆の特徴である種皮の色を黒く鮮やかに保ち、かつ官能評価の結果では、最も食感がよいことが判明。黒千石大豆の場合、限定吸水を行うことで、種子は生理的にも無理なく吸水し、本来の特徴を活かした調理が可能となることが明らかになった。この成果は日本調理学会が発行する「日本調理科学会誌 Vol.54」に掲載されており、黒豆ごはんを美味しく食べるための新しい提案につながるとされる。
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