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2021/1/6
筑波大学
筑波大学医学医療系・東京大学アイソトープ総合センターの神吉康晴研究員・助教と、東京医科歯科大学難治疾患研究所生体情報薬理学分野の東島佳毅学振PD特別研究員は、動物の体の形づくりの新しいメカニズムを解明した。動物の体が形作られる際にはHox遺伝子群と呼ばれる遺伝子のグループの働きがあり、哺乳類のHox遺伝子群は、ホメオボックスと呼ばれる相同性の高いDNA塩基配列を持つ13個の遺伝子が1番から13番まで染色体上に配列されている。13個の遺伝子は個体が発生する過程で配列の順番通りに働き、頭から尾までの体が形成されることが分かっている。本研究では、血管発生や神経発生に関わる遺伝子を活性化する可能性が報告されているヒストン脱メチル化酵素「Kdm7a」の働きを、マウスを用いて調査。その結果、Kdm7aがマウス発生期においてHox遺伝子群の発現調節を行うことで、前後軸の形成を制御する可能性を示唆した。Hox遺伝子の発現制御機構の破綻は白血病などの発症に深く関与しているとされており、Kdm7a自体もがんや動脈硬化など生活習慣病の発症や進展に重要であることが分かってきている。本成果は今後、動物の体の形づくりという生命現象の基盤メカニズムの解明に繋がることが期待されるとともに、様々な疾患の理解に貢献する可能性があると考えられる。
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