このページはJavaScriptを使用して作成しております。 最適な状態でご覧頂くためにも、大変お手数ですがスクリプトの使用を許可してから、改めてアクセスしてください。
パンフ請求リスト0
2020/3/18
酪農学園大学
酪農学園大学臼井准教授の研究グループは、医療上重要であり、抗菌薬関連下痢症の原因とされる細菌「Clostridioides difficile」が、国産の市販食品に約3%分布していることを明らかにした。C. difficileによる感染症は重篤化し命を落とすことも多く、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)では緊急に対応が必要な細菌感染症として指定されている。同グループは、国内の14のスーパーマーケットから国産野菜242サンプル、国産肉468 サンプルを購入し、C. difficileを分離。その結果、8サンプルの野菜(3.3%)、6サンプルの鶏肉(6.7%)、1サンプルの鶏の肝臓(3.6%)、1サンプルの豚肉(0.5%)、2サンプルの牛肉(1.6%)からC. difficileが分離された。分離された細菌の中には、ヒトの臨床現場で比較的よく分離されるものと類似したものも認められ、ヒトでの細菌感染症との関連が示された。同グループはこれまでに、牛、豚およひ犬でのC. difficileの分布状況について明らかにしてきており、今回は食品におけるC. difficileの分布が解明されたことから、動物からヒトへの食品を介した伝播の可能性が示された。約3%という数字は海外の食品と比較して低率であるが、C. difficileの人への伝播と拡散を防ぐために、監視体制の強化や調理過程における洗浄や加熱が重要であると指摘している。
編集部がお届けする教育ニューストップへ