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2016/11/16
東北大学
東北大学歯学研究科歯科薬理学分野・中村卓史准教授、小児発達歯科学分野・福本敏教授らと、米国国立衛生研究所による共同研究で、歯の発生やかたちの制御に関わる分子の役割を解明する過程において、エナメル質の形成のマスター遺伝子の同定と機能解析に成功し、どのように歯のエナメルが作られ、歯のかたちを制御しているのかを明らかにした。研究では、転写因子の1つであるエピプロフィンをマウスの全身の上皮細胞に発 現するよう遺伝子操作したマウス(K5-Epfnマウス)を作製。そのマウスの歯を解析すると、野生型(通常のマウス)ではエナメル質を形成しない場所にエナメル質を形成していることが明らかになった。また、K5-Epfnマウスの臼歯は、歯のかみ合わせの咬頭や歯根などの歯のかたちにも異常が認められた。この原因は、エピプロフィンが歯の発生過程において上皮間葉組織間で組織間で展開される相互作用に、増殖因子FGF9やSHHの発現を誘導することにより介入し、歯の象牙質形成に関与する歯原性間葉細胞の増殖を促進させるためであることが明らかになった。今後は、皮膚から得られた上皮細胞を歯原性上皮細胞に人工的に誘導し、その細胞にエピプロフィンを発現させることで、齲蝕などで失ったエナメル質の再生や歯冠や歯根のかたちも制御できる技術開発に応用する研究をさらに行っていくとしている。
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