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文学系文学系→外国文学

外国語で書かれた文学作品を鑑賞し、作品世界や作家の人生、時代背景や文化を研究することを通して、外国への理解を深める。

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どんな学科がある?

文学科、英米文学科、仏文学科、独文学科、中国文学科、国際言語表現学科など

どんな学問?

諸外国の言語によって書かれた文学作品の鑑賞を通して、作品の世界や作家の思想・人生、背景にある社会、歴史、文化、人間像、民族性を考察する。教育の内容は、文学研究と言語研究が柱。文学研究は、古典から現代文学までの文学の流れを理解し、「読み・書き・話す・聞く」という基本的な鑑賞能力を高めながら、各専攻文学を掘り下げていく。研究するジャンルは小説、詩、評論、演劇など広範囲。英米文学をはじめドイツ文学・フランス文学・中国文学・スペイン文学などが一般的。一方、言語研究は各専攻文学に対応する言語の特性や普遍的な法則について理解していく分野で、国立大学に多い。

どんなことが勉強できる?

■文学系
文学概論で、各国文学の全体像を概説的に学ぶ。文学史では各国の歴史をたどりながら文学の潮流を概観。文芸思想や流派の消長を探る。また、語学については、言語の生成・進歩の過程を文化史的背景に注意しながら考察し、その特質を正確に認識する。作品研究は演習や輪講の形式を用い、特定の作品に関する学生の自主的学習や発表を中心に文学への理解力を高める。語学習得は必須とするが、あくまでも研究手段として位置づける。それでも国際化への対応から作品講読の基礎としてでなく、実社会で役立つ技能としての語学教育が重視されつつある。
1年次で概論的な講義科目と基礎演習・基礎研究の授業を履修。そのうえで、専門講義と演習を並行しながら研究を深め、最終的に卒業論文として仕上げるという流れが多い。ゼミは、さまざまな時代およびジャンルに分かれて開講されている。

■英米文学系
英語力を高めるトレーニングと英文学の専門知識を深める学習を並行する。語学に関しては、作品を原書で読みこなすレベルに留まらず、語学系学科並みの運用能力を目指す大学が多い。加えて、英語の文法、音声、意味、語彙など理論的な知識をも学ぶ。文学研究では、英米の小説・詩・演劇・批評など、さまざまな分野の作品を講読する。作品の解釈・鑑賞、作品の背景にある社会や文化を探る。
授業は普通講義・講読・特殊講義・演習を組み合わせている。普通講義は英文学概論・英語学概論・英文学史・米国文学史などの入門的な科目を学ぶ。講読は特定作品を選択し精読するというもの。特殊講義は、担当教授が長年積み重ねてきた研究成果を講義する。作品の読解・鑑賞だけでなく、作品の背景に関しても詳細な講義や議論を繰り広げる。また、ゼミでは特定のテーマを取り上げて、学生の自主的な研究の成果を発表。卒業論文の作成に結び付けていく。
1・2年次の授業で語学と英米文学入門、英米文学史などの専門科目を幅広く学び、基礎を固める。3年次からは自分の研究テーマを設けて、ゼミで専門性を高める。

あなたの周りの外国文学

人気小説家である村上春樹氏は翻訳も手がけている。彼が選んだ作品は、トルーマン・カポーティの『ティファニーで朝食を』であった。高校生の頃に、カポーティの文才にほれ込んだのが縁で、自ら翻訳に挑んだという。この作品は、オードリー・ヘップバーン主演で映画化もされているのでご存知の方も多いのではないだろうか。改めて、村上春樹氏を通じて表現された一冊を読むと、新たな発見があるかもしれない。

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