法政大学の総合型選抜入試|出願条件・倍率・入試対策を解説

法政大学は、国際教育や就職指導の充実で知られます。海外協定校への留学では、留学先の学費免除に加え、最大100万円の奨学金も支給。1年生から受講できるキャリア教育では、実社会で役立つ実戦的なスキルを習得できます。スポーツの世界でも、強豪校として有名です。

今回は、法政大学の入試方式の1つである総合型選抜を解説します。法政大学は受験生の個性を活かしやすいよう、10種類もの方式を用意しています。本記事では総合型選抜の出願条件や日程、競争率、合格に向けた対策法を詳しく解説します。法政大学の総合型選抜を志望する高校生は、ぜひ参考にしてください。

※本内容は、法政大学公表の情報をもとに掲載しています。入試関連情報は一部予定を含んでいる場合もありますので、かならず最新の大学発行の入試要項等でご確認ください。

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)の概要

はじめに、法政大学の総合型選抜の概要を解説します。総合型選抜を実施する学部や求める人材像、入試日程などの基本情報を押さえましょう。

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)は全部で10方式


法政大学の総合型選抜は、全部で10方式あります。方式が多い上に、方式によって実施する学部が異なるため、細心の注意が必要です。

<法政大学の総合型選抜方式>
方式 実施学部(学科)
英語外部試験利用自己推薦入試 法(国際政治)、経済
グローバル体験公募推薦入試 文、経営、キャリアデザイン、現代福祉
国際バカロレア利用自己推薦入試 文(哲・日本文・英文)、経済、人間環境、キャリアデザイン
自己推薦入試 文(日本文・地理)、人間環境、グローバル教養、スポーツ健康
分野優秀者入試 国際文化
SA自己推薦入試 国際文化
キャリア体験自己推薦入試 キャリアデザイン
商業学科等対象公募推薦入試 キャリアデザイン
まちづくりチャレンジ自己推薦入試 現代福祉(福祉コミュニティ)
公募推薦入試 情報科
以降では、それぞれの方式の狙いを解説します。なお、各方式の出願条件は、次章でまとめています。続きをご覧ください。

英語外部試験利用自己推薦入試


英語外部試験利用自己推薦入試は、法学部国際政治学科と経済学部が実施します。英語を活かして学び、グローバル問題の解決に寄与したいと望む学生を選抜する方式です。

グローバル体験公募推薦入試


グローバル体験公募推薦入試は、文学部と経営学部、キャリアデザイン学部、現代福祉学部の4学部が実施します。海外の高校への留学体験を持つ高校生が対象の方式です。学力試験だけではわからない、受験生の多様な能力や経験、意欲を評価します。

国際バカロレア利用自己推薦入試


国際バカロレア利用自己推薦入試は、文学部哲学科・日本文学科・英文学科および経済学部、人間環境学部、キャリアデザイン学部が実施します。国際的に認められた大学入学資格である「国際バカロレア」を持つ受験生が対象です。グローバルに活躍したい意欲を持つ学生を選抜します。

なお、国際文化学部が実施する分野優秀者入試でも、国際バカロレア資格の取得が出願条件となっています。

自己推薦入試


自己推薦入試は、文学部日本文学科・地理学科および、人間環境学部、グローバル教養学部、スポーツ健康学部が実施します。学部・学科での学びに強い意欲を持ち、法政大学での学修を希望する高校生に、受験機会を与える方式です。

グローバル教養学部(GIS)の自己推薦入試は、【春入学S基準】【春入学A基準】と2種類あり、入試日程が異なります。
スポーツ健康学部の自己推薦入試は、【理数系】【アスリート・トップアスリート系】の2種類です。

分野優秀者入試


分野優秀入試は、国際文化学部が実施します。文化・理数分野等での優れた成果を有する受験生を選抜する方式です。実績を証明する資料や資格試験のスコアの提出が必要です。国際バカロレアの取得でも出願できます。

SA自己推薦入試


SAは「スタディ・アブロード(Study Abroad)の略で、指定された言語圏いずれかの文化に強い関心を持つ高校生を対象とした入試です。国際文化学部が実施します。
SA自己推薦入試が指定する言語圏は、以下の6つです。

・ドイツ
・フランス
・スペイン
・ロシア
・中国
・韓国

なお、理工学部機械工学科航空操縦学専修の自己推薦入試は、2025年度の新入生受け入れを中止しています。

キャリア体験自己推薦入試


キャリア体験自己推薦入試は、キャリアデザイン学部が実施します。キャリア形成・キャリアマネジメントに関心を持ち、高校までの間に主体的なキャリア体験を積み重ねてきた受験生を選抜します。

商業学科等対象公募推薦入試


商業学科等対象公募推薦入試は、キャリアデザイン学部が実施します。商業高校を卒業見込みの受験生が対象の入試です。

まちづくりチャレンジ自己推薦入試


まちづくりチャレンジ自己推薦入試は、現代福祉学部福祉コミュニティ学科が実施します。地域社会でユニークな活動を続け、大学でまちづくりを学んだ上で、自分なりのビジョン実現に向けて努力を続けられる受験生を選抜します。

公募推薦入試


公募推薦入試は、情報科学部が実施します。高度な情報技術を持つプロフェッショナルの養成を目指し、新技術に強い関心を持つ受験生を選抜します。

法政大学が求める人材


法政大学の建学の精神は、「自由と進歩」、理念は「自由を生き抜く実践知」です。
学問の実学性を重視する校風が、法政大学の特徴といって良いでしょう。キャンパスは主体的に学び、互いの多様性を尊重しながら協働し、知を深める雰囲気に満ちています。価値観や能力、出身地域、世代、学ぶ動機など、さまざまな「異」が集まって起こるイノベーションを大切にするのが、法政大学です。

学びの目的を明確にし、自分とまわりの違いを尊重し、互いの良さを発揮しながら、貪欲に学修していける受験生こそ、法政大学が求めている人材です。

法政大学の総合型選抜(自己推薦入試・公募推薦入試)の入試・合格発表日程


法政大学の総合型選抜が実施される日程を、表にまとめました。方式によって日程が異なります。希望する方式が実施される時期をチェックし、余裕をもって準備を進めていきましょう。
※ 下の日程は2025年度入試のものです。最新の日程情報は、大学ホームページや募集要項で確認してください。

方式 実施学部(学科) 第1次選考合格発表日 第2次選考試験日 第2次選考合格発表日
英語外部試験利用自己推薦入試 法(国際政治)、経済 11/15(金) 11/24(日) 12/10(火)
グローバル体験公募推薦入試 経営、現代福祉 10/31(木) 11/10(日) 11/19(火)
文、キャリアデザイン 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
国際バカロレア利用自己推薦入試 人間環境、キャリアデザイン 第1次選考なし 11/17(日) 11/26(火)
文(哲・日本文・英文)、経済 第1次選考なし 12/1(日) 12/17(火)
自己推薦入試 文(日本文・地理)、人間環境 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
グローバル教養【春入学S基準】 第1次選考なし 書類審査
※一部対象者にオンライン面接実施の場合あり(10/6(日))
11/1(金)
グローバル教養【春入学A基準】 12/10(火)
スポーツ健康 11/15(金) 11/24(日) 12/10(火)
分野優秀者入試 国際文化 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
SA自己推薦入試 国際文化 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
キャリア体験自己推薦入試 キャリアデザイン 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
商業学科等対象公募推薦入試 キャリアデザイン 11/9(土) 11/17(日) 11/26(火)
まちづくりチャレンジ自己推薦入試 現代福祉(福祉コミュニティ) 10/31(木) 11/10(日) 11/19(火)
公募制推薦入試 情報科 11/15(金) 11/24(日) 12/10(火)

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)出願条件と選抜方法

法政大学の総合型選抜に出願できる条件は、学部ごとに異なります。各学部の出願条件と選抜方法を解説します。なお、本章では「国内の高校を卒業」資格を持つ受験生(卒業見込み含む)を対象に、高校卒業以外に必要な出願条件を解説します。

英語外部試験利用自己推薦入試


英語外部試験利用自己推薦入試の出願には、法学部国際政治学科と経済学部とも、以下いずれか1つ以上の英語外部試験取得が必要です。

英語外部試験 級・スコア
英検® 準1級以上
TOEFL iBT® 72点以上
Speaking 10以上
Writing 10以上
IELTS
(Academic Module)
Band6.0以上
Speaking4.0以上
Writing4.0以上
TOEIC®L&R
TOEIC®S&W
あわせて1095点以上
Speaking 100点以上
Writing 100点以上
TEAP 309点以上
Speaking 60点以上
Writing 90点以上
TEAP CBT 600点以上
Speaking 120点以上
Writing 100点以上
GTEC CBTタイプ 1190点以上
Speaking 280点以上
Writing 240点以上
ケンブリッヂ英語検定 162点以上
Speaking 142点以上
Writing 142点以上
選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進みます。法学部国際政治学科の第2次選考は、オンラインでの面接。経済学部では、小論文・面接が課されます。

グローバル体験公募推薦入試


グローバル体験公募推薦入試の出願条件は、以下の通りです。専願制のため、合格後は入学の確約が必要です。

・高校在学中に、連続180日以上の留学経験がある
・本人をよく知る者の推薦書(日本語)を提出できる


さらに、経営学部経営戦略学科は、追加で以下2つの条件が求められます。
・規定以上の英語資格試験スコア取得証明を提出できる
・全体の評定平均が4.2以上
※ 英語資格試験の規定は、要項をご覧ください。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進みます。第2次選考の内容は、文学部哲学科・英文学科が面接のみ。その他の学部学科では、小論文、面接が課されます。

国際バカロレア利用自己推薦入試


国際バカロレア利用自己推薦入試は、国際バカロレア資格取得者(DPでフルディプロマ取得済み)が出願できます。出願時点で取得見込みの受験生も、出願可能です。出願見込みの場合は、見込点が出願時に26ポイント以上あることが条件となります。

試験は1回のみです。内容は面接試験で、人間環境学部のみ小論文が課されます。

自己推薦入試


自己推薦入試は、学部・学科によって出願条件が異なります。

文学部日本文学科


文学部日本文学科が実施する自己推薦入試には、全体の評定平均が3.8以上の受験生が出願できます。また、専願制であり、合格後の入学確約が必要です。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、筆記試験・面接に臨みます。筆記試験は古文・漢文・小論文を含む「国語」です。

文学部地理学科


文学部地理文学科が実施する自己推薦入試には、次をいずれも満たす受験生が出願できます。

・全体の評定平均が4.0以上
・「地理探究」「地学」いずれかの評定が4.5以上


選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、筆記試験・面接に臨みます。筆記試験は「地理」が課されます。

人間環境学部


人間環境学部の自己推薦入試には、全体の評定平均が3.5以上ある受験生が出願できます。また、専願制であり、合格後の入学確約が必要です。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、筆記試験・面接に臨みます。筆記試験は小論文と英語です。

グローバル教養学部


グローバル教養学部の自己推薦入試には、国際バカロレア資格の取得や英語資格試験の取得など、さまざまな条件があります。要点を以下にまとめました。

<国際的な学びに関する条件>以下のいずれかを満たす者。
  出願要件
a 国際バカロレア(IB)プログラム(日本語 DP を含む)を履修し、Diplomaを取得、もしくは取得見込みである
b GCE Advanced Level3科目、または GCE Advanced Level2科目とGCE Advanced Subsidiary Level2科目の合計4科目を受験している(見込みを含む)
c NCEA (National Certificate of Education Achievement) Level 3を含む、現地大学への入学要件(UE: University Entrance)を満たしている(見込みを含む)
d バカロレア(Baccalaureat)を取得している(見込みを含む)
e アビトゥア(Abitur)を取得している(見込みを含む)
f ACTを受験している(Writing をかならず含む)
g SATを受験している(SAT Essay 不要)

<英語能力による出願条件>以下のいずれかを満たす者。
  出願要件
a TOEFL iBT®(Paper Edition を含む)90 点以上
b IELTS(Academic Module)(IELTS コンピュータ版を含む)band 7.0 以上
c Language A に英語を選択し、IB Diploma を取得または取得見込
詳しい出願条件は、要項をご覧ください。

選抜は、書類審査のみです。オンライン面接を行う場合もあります。

スポーツ健康学部


スポーツ健康学部の自己推薦入試は、【理数系】【アスリート・トップアスリート系】の分野によって異なります。

【理数系】出願条件
・全体の評定平均が4.0以上
・「数学」の評定が4.0以上
・「理科(物理・化学・生物・地学のいずれか)」の評定が4.0以上
・数学I、II、III、およびA、B、Cを履修している


【アスリート・トップアスリート系】
アスリート・トップアスリート系は専願制です。合格後は、入学の確約が必要となります。
出願条件は、以下の通りです。
・アスリート:全体の評定平均が3.2以上、かつ「英語」の評定が3.0以上
(トップアスリートに評定平均の指定はありません)
・規定以上の大会出場経験がある
・規定された競技種目に取り組んでいる


規定された競技種目とは、オリンピックや国民体育大会、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)等の競技種目になっている競技が目安です。詳細な出願条件は、要項をご覧ください。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に臨みます。理数系の第2次選考は、スポーツ・健康領域に関する理数系の総合問題(筆記試験)と面接です。アスリート・トップアスリート系では、小論文と面接が課されます。また、競技成績も評価対象になります。

分野優秀者入試


国際文化学部の分野優秀者入試に出願できる条件は、以下の通りです。専願制であり、合格後は入学確約が必要な点に注意してください。

【全員共通】
全体の評定平均が3.5以上
【以下、いずれか1つ】
・英語、ドイツ語、フランス語等、国際文化学部が扱う言語圏の言語資格試験を取得している
・全国レベルの大会やコンテスト等で、規定以上の受賞経験がある
・国際バカロレア資格を取得していること
・情報処理系の検定やインターネット検定で規定以上の級に合格している
・プログラミングコンテスト等で、規定以上の受賞経験がある など

出願条件は細かく、多岐に渡ります。募集要項を精読し、自分が当てはまるかチェックしてみてください。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考の面接に臨みます。

SA自己推薦入試


国際文化学部のSA自己推薦入試への出願には、以下の条件が必要です。専願制であり、合格後は入学確約が必要な点に注意してください。

・全体の評定平均が3.5以上、かつ外国語教科の評定が4.0以上
・ドイツ、フランス、スペイン、ロシア、中国、韓国いずれかの言語圏の文化に強い関心がある
・上記言語圏への留学希望を持つ(スタディ・アブロード・プログラム留学を利用)

また、出願時には、留学を希望する言語圏に関して、これまで積み重ねてきた学習や準備の履歴を記入する必要があります。履歴の記入は必須ではありませんが、書類選考で重要な評価ポイントとなります。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考の面接に臨みます。

キャリア体験自己推薦入試


キャリアデザイン学部のキャリア体験自己推薦入試に出願できる条件は、以下の通りです。専願制であり、合格後は入学確約が必要となります。

・全体の評定平均が3.8以上
・キャリア体験や実績をアピールできる


アピールできるキャリア体験や実績には、文化・学校活動や英語の資格試験、スポーツ活動、ボランティア活動などが該当します。客観的に証明できる資料が必要な点に、注意してください。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考の小論文・面接に臨みます。

商業学科等対象公募推薦入試


キャリアデザイン学部の商業学科等対象公募推薦入試に出願できる条件は、以下の通りです。専願制のため、合格後は入学の確約が必要となります。

・商業に関する科目を設置する高校を卒業し、学校長等の推薦を得られる
・全体の評定平均が4.0以上、かつ英語・数学・国語いずれか1教科の評定が4.2以上
・商業関連の資格試験合格の実績がある


出願条件を満たせる商業関連の資格試験は、さまざまあります。詳しくは要項で確認してください。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、面接試験を受けます。

まちづくりチャレンジ自己推薦入試


現代福祉学部福祉コミュニティ学科が実施するまちづくりチャレンジ自己推薦入試に出願できる条件は、以下の通りです。

・全体の評定平均が3.8以上
・高校時代、主体的に関わってきたまちづくり関連の経験や実績をアピールできる


経験や実績を客観的に証明する推薦者が必要です。まちづくりNPOの組織代表者やプロジェクトの主催者、自治体首長等の推薦を得られるか、確認してみましょう。
また、英語外部試験の結果がある場合は、提出が推奨されています。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、小論文・面接の試験を受けます。

公募推薦入試


情報科学部が実施する公募推薦入試に出願できる条件は、次の3つです。

・本人をよく知る者(高校の学校長など)からの推薦書
・高校で数学I、II、IIIおよび、A、B、Cを履修
・情報科学部で学ぶことを強く希望する


なお、ディジタルメディア学科が第一希望の受験生は、「物理基礎」「物理」の履修も出願条件となります。
調査書の評定平均指定は、ありません。英語外部試験のスコアを証明する書類の提出が、推奨されます。

選抜は、2段階で行われます。第1次選考は、提出書類にもとづく書類審査です。合格者のみが第2次選考に進み、筆記試験と面接に臨みます。筆記試験の科目は数学(T・U・V、数学 A・B・C)です。

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)の募集人員と倍率、合格率

法政大学の総合型選抜の募集人員と入試結果を、表にまとめて解説します。

まず、2025年度入試における、総合型選抜の募集人員は以下の通りです。
方式 実施学部(学科) 募集人員
英語外部試験利用自己推薦入試 法(国際政治) 5名
経済 合計10名
(内訳)経済 2名/国際経済 6名/現代ビジネス 2名
グローバル体験公募推薦入試 若干名
経営 若干名
キャリアデザイン 3名
現代福祉 各学科2名
国際バカロレア利用自己推薦入試 文(哲・日本文・英文)、経済、人間環境、キャリアデザイン 各学部・学科とも若干名
自己推薦入試 文(日本文) 15名
文(地理) 10名
人間環境 20名
グローバル教養【春入学S基準】 7名
グローバル教養【春入学A基準】 33名
スポーツ健康学部【理数系】 7名
スポーツ健康学部【アスリート・トップアスリート系】 14名
分野優秀者入試 国際文化 10名
SA自己推薦入試 国際文化 30名
キャリア体験自己推薦入試 キャリアデザイン 20名
商業学科等対象公募推薦入試 キャリアデザイン 2名
まちづくりチャレンジ自己推薦入試 現代福祉(福祉コミュニティ) 10名
公募推薦入試 情報科 合計10名
(内訳)コンピュータ科5名/ディジタルメディア5名
ここからは、過去2年分の総合型選抜入試結果を見てみましょう。方式ごとに、志願者数および合格者数、倍率を表にまとめました。
なお、表中の「−」は、該当する専攻プロセスや方式の実施がなかったことを示します。

方式 実施学部(学科) 2024年度入試 2023年度入試
志願者数 第1次選考合格者数 最終合格者数 倍率 志願者数 第1次選考合格者数 最終合格者数 倍率
英語外部試験利用自己推薦入試 法(国際政治) 37 27 20 1.9 29 21 10 2.9
経済 22 21 10 2.2 25 23 14 1.8
グローバル体験公募推薦入試 14 10 4 3.5 5 5 3 1.7
経営 2 2 0 4 4 4 1.0
キャリアデザイン 22 11 5 4.4 16 10 7 2.3
現代福祉 6 6 5 1.2 6 6 4 1.5
国際バカロレア利用自己推薦入試 文(哲・日本文・英文)、経済、人間環境、キャリアデザイン 16 11 1.5 19 12 1.6
自己推薦入試 文(日本文) 72 72 24 3.0 54 54 22 2.5
文(地理) 18 13 8 2.3 21 17 8 2.6
人間環境 97 45 20 4.9 90 44 26 3.5
グローバル教養【春入学S基準】 27 21 1.3
グローバル教養【春入学A基準】 230 149 1.5
スポーツ健康【理数系】 12 9 8 1.5 6 6 4 1.5
スポーツ健康学部【アスリート・トップアスリート系】 27 18 17 1.6
分野優秀者入試 国際文化 39 26 13 3.0 25 23 13 1.9
SA自己推薦入試 国際文化 98 55 40 2.5 97 44 34 2.9
キャリア体験自己推薦入試 キャリアデザイン 100 44 19 5.3 93 41 17 5.5
商業学科等対象公募推薦入試 キャリアデザイン 4 2 2 2.0 1 1 1 1.0
まちづくりチャレンジ自己推薦入試 現代福祉(福祉コミュニティ) 44 20 11 4.0 50 22 15 3.3
公募推薦入試 情報科 44 35 16 2.8 26 26 10 2.6
(参考)2025年度 入試ガイド|法政大学・キャリタス進学

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)における注意点

法政大学の総合型選抜を志望する高校生に向けて、注意したいポイントを3つ解説します。

出願に必要な評定平均について


法政大学の総合型選抜では、実施学部が多い自己推薦入試をはじめ、多くの方式が規定以上の評定平均を出願条件としています。求められる評定平均は3.5〜3.8程度ですが、4.0〜4.5以上を条件とする方式・学部もあるため、注意してください。
また、入学後の学びに関わる科目には、高い評定平均を求めるケースも見られます。

例、文学部地理学科の自己推薦入試では、全体の評定平均が4.0以上かつ、「地理探究」「地学」いずれかの評定が4.5以上の受験生のみが、出願できます。

出願希望する方式・学部が決まったら、自分の評定平均が要件を満たしているか、かならず確認しましょう。評定平均がわからない場合は、学校の担任の先生に問い合わせてください。

他学部・他大学との併願について


法政大学の総合型選抜には、「専願制」の方式・学部があります。専願制とは、合格したら入学の確約が必要だ、という意味です。

なお、専願制の方式・学部は以下の通りです。

・自己推薦入試(文・日本文、人間環境)
・分野別優秀者入試(国際文化)
・SA自己推薦入試(国際文化)
・キャリア体験自己推薦入試(キャリアデザイン)
・商業学科等対象公募推薦入試(キャリアデザイン)
・グローバル体験公募推薦入試(文・哲,日本文,英文、経営・経営、現代福祉、キャリアデザイン)

上記に該当しない方式・学部も、出願条件に「本学部・学科で学ぶことを強く希望する者」とある点は、押さえておきましょう。

また、国際文化学部 の分野優秀者・SA自己推薦、スポーツ健康学部の自己推薦【理数系】【アスリート・トップアスリート系】は、学部・学科内の併願はできません。

合格可能性について


指定校推薦制度とは異なり、総合型選抜は出願したからといって、合格できるとは限りません。人気大学である法政大学の総合型選抜は、競争率も高く、不合格になる可能性も、想定しておいてください。

もし、総合型選抜で不合格になった場合は、一般入試対策を進めることになります。気持ちを切り替え、モチベーション高く取り組めるよう、準備しておきましょう。

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)に合格する対策

法政大学の総合型選抜を志望する受験生に向けて、合格可能性を高める3つの対策を解説します。

法政大学の総合型選抜入試(自己推薦・公募推薦)に合格する対策

入念な書類対策で、一次選考突破を目指す


法政大学の総合型選抜は、国際バカロレア利用自己推薦入試とクローバル教養学部の自己推薦入試(春入学S基準・A基準)以外は、すべて第1次選考として提出書類が審査されます。書類審査の突破が、合格への第一歩ということです。

合格を勝ち取るため、入念な書類対策を進めましょう。法政大学の総合型選抜では、志望理由書はもちろん、推薦書や活動実績報告書、資格試験の証明書類などの提出を求める方式もあります。出願に必要な書類を早期に把握し、出願期限に間に合うよう準備しましょう。

志望理由書の書き方がわからない場合は、総合型選抜対策を実践する塾にサポートしてもらうのも良い方法です。

英語・他言語のスキルを高める


法政大学の総合型選抜では、英語をはじめとする外国語能力を評価する方式があります。規定以上の級・スコアの取得を出願条件とする方式もあれば、持っている級・スコアの証明書類の提出を「推奨」する方式も見られます(公募推薦入試、まちづくりチャレンジ自己推薦入試など)。

外国語スキルを持っている受験生は、スキルを活かした受験が可能です。また、外国語スキルを持たない受験生にはないアピールポイントを持てる点も、メリットでしょう。

出願までに時間があれば、ぜひ外国語習得に力を入れてみてください。外国語の習得という目標を定め、努力した経験もアピール材料になります。

志望学部の選考方法に合わせて準備する


法政大学総合型選抜の第2次選考では、小論文や面接、総合問題、筆記試験など、さまざまな選考が実施されます。出題傾向に合わせ、自信を持って取り組めるように対策を進めてください。

まずは、志望する方式・学部の選考内容の正しい把握が重要です。法政大学のパンフレットや入試ガイド、要項を入手し、該当箇所を熟読します。
具体的な対策方法は、塾への相談がおすすめです。塾は過去の卒業生が受験した問題や面接の内容を把握している可能性が高く、実戦にもとづいた対策指導を受けられます。

法政大学に総合型選抜入試(自己推薦入試・公募推薦入試)で合格しやすい受験生のタイプ

個性を活かした受験を実現し、法政大学の総合型選抜に合格できるのは、どのような受験生でしょうか。合格しやすいといえる、3つのタイプを解説します。

法政大学に総合型選抜入試で合格しやすい受験生のタイプ

ユニークな経験や実績を持つ受験生


総合型選抜は、学力試験では測れない、受験生の活動経験や実績、熱意を評価する入試方式です。入試方式の目的から考えると、やはり何よりも、ユニークな経験や実績を持ち、かつ法政大学入学後に意欲を持っている受験生のほうが、合格しやすいといえます。

これまで自分はどのような経験を積んできたのか、実績としてアピールできる材料は何か、あらためて振り返ってみましょう。その内容を、大学側に魅力的に、わかりやすくアピールできれば、合格を引き寄せられます。

誰しも、自分だけの経験を持っています。自己分析を徹底的に実施し、他の受験生とは一味異なる経験や実績を見つけてください。

行動力・実践力が高く、努力できる受験生


法政大学は「自由と進歩」を建学の精神とし、実践につながる実学を重視する大学です。アドミッションポリシーでも、より良い共生社会の実現に向けて、集合知を生かし、取り組める学生の育成を掲げています。

実学は、行動してこそ結果を生みます。行動力がある受験生や、コツコツ取り組める学生は、法政大学に合格しやすいといえます。

大学入学後の学びに明確な目的意識がある受験生


総合型選抜は、大学と受験生のマッチング入試といわれます。合格をゴールにするのではなく、入学後の学びに明確な目的意識と意欲がある受験生のほうが、受験時のアピールポイントが増え、合格の可能性を高められるでしょう。

総合型選抜に向けた準備を進める中で、学部でできること・自分がやりたいことを明確にし、モチベーションを高める努力を続けてください。入学後の希望をできるだけ具体的に説明できる受験生ほど、強い目的意識があると評価され、合格を引き寄せられます。

法政大学の魅力

MARCHの「H」にあたる、法政大学。いまや人気は、MARCH随一ともいわれます。毎年の志願者数も国内有数規模で、10万人を超える受験生が合格を競います。

法政大学が人気を集める理由は、充実した教育内容にあるようです。グローバル教育に力を入れており、「やりたいことが叶った」「学びたい内容を深められた」という先輩の声も、多数見られます。

文理15学部を擁する大きな総合大学でもあり、多様な学びや人と出会える環境であることも、法政大学が人気の理由でしょう。キャリア教育の充実にも定評があり、高校の先生からも「就職に力を入れている大学」として、一定の評価を得ています。

総合型選抜は、憧れの法政大学に合格する手段の1つです。準備は、容易ではないかもしれません。しかし、苦労を乗り越えた先には、期待を超える未来が待っています。 法政大学生になる日を目指し、総合型選抜の準備を進めていきましょう。

最新の大学案内・募集要項をかならず入手する

大学受験は、最新かつ正確な情報を手にすることが、合格への第一歩です。方式が多く、また人気大学でもある法政大学学の総合型選抜を勝ち抜くためには、まず大学が求める人物像や大学で学べることなどを押さえる必要があります。

最新の大学案内パンフレットで詳細に確認し、募集要項も取り寄せて熟読しておきましょう。情報収集こそが、合格対策への第一歩です。

法政大学の資料は、以下から請求できます。

(※送料は請求者負担となります。)

まとめ

法政大学はMARCH随一ともいわれる人気大学で、多くの受験生が憧れます。多様な学びと充実の学習環境、きめ細やかなサポートが約束された法政大学に合格し、充実のキャンパスライフを送りませんか。

法政大学に総合型選抜で合格するには、入念な事前準備が欠かせません。まずはキャリタス進学で、法政大学の情報を集めましょう。憧れの法政大学生になるその日を、心から応援しています。

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執筆者名:塾探しの窓口 編集部
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