推薦入試 必勝の心得

必勝法・・・心得/(その壱)「自己アピール力」を磨こう

●「何」をアピールするか?

図:自己アピールのポイント

学力試験であまり差のつかない推薦入試では、面接・作文・小論文などにおける「自己アピール」が勝負の分かれ目になることも多いといえます。これまでの生活の中で、意識的に「自己アピール」をしてきた経験のない人は、何をどうアピールしていいか、迷うことも多いと思います。
 まず「何」をアピールするか。これは、とくに、とっぴな特技や趣味である必要はありません。推薦入試で求めているのは「変人」ではなく「個性」がみえる人です。人は誰でも、自分だけの「個性」を持っています。また、その「個性」を生み出した「経験」も持っているはずです。推薦入試に臨む前に、まず、ここを整理してみましょう。
 基本は、自分の「長所・短所」です。それを具体的なエピソードをもとに話せるよう、考えておきます。次に「経験」。高校時代に何をしたか、表にして書き出してみましょう。どんな細かいことでもいいので、思い出せることを、洗いざらい書き出し、その時、どんなことを感じ、何を学んだかを思い出してみます。日記(ブログなどでも可)をつける習慣があれば、それを読み返しながら、「どこをアピールできるか」を考えていきます。
 それから「入学後に何をしたいか」という意欲を、具体的にみせなければなりません。大学案内やオープンキャンパスなどで、志望校のことを徹底的に調べ、それに沿った形で、入学後の自分をイメージしてみることをおすすめします。


●「どのように」アピールするか?

図:自己アピールの上達法

アピールする材料が揃ったら、それを「どのように」アピールするか、です。面接は、先生や先輩、同級生などに協力してもらって練習を積んでおいた方がいいでしょう。作文・小論文も、実際に書いて、それを先生などに見てもらうといいでしょう。
 面接では、相手の目を見て、明るくハキハキと受け答えをするのは基本ですが、何もスラスラと流れるように話をする必要はありません。覚えてきた文章を朗読するような受け答えよりも、つまりながらも、自分の言葉で一生懸命話そうとする受験生の方が、面接官のウケはいいのです。面接マニュアル本にある受け答えを暗記していくようなことは絶対にやめましょう。
 作文・小論文でも、素直に分かりやすく書く練習をしましょう。美辞麗句を並び立てたり、ことさらに大げさな言い回しをすることはありません。書く材料が見つかったら、それを一つ一つ整理しながら書いていくといいでしょう。
 面接にしても作文・小論文にしても、「相手に分かりやすく伝える」という心構えを持つことが大切です。自分本位にならないように、客観的な目で自分を見つめ直し、「こういう言い方をしたら相手はどういう感情を持つか」という想像力を持つようにすると、効果的な自己アピールができるようになります。


必勝法・・・心得/(その弐)「基礎」だけを徹底的に!

●教科書以外は必要ナシ!

図:推薦入試の学力対策

推薦入試で試される学力は、とにかく「基礎」です。大学側は、普段の学業成績も見ているわけですから、推薦入試における学力試験は「成績通りの学力を本当に持っているか」という確認の意味で行われるのです。
 推薦入試対策のバイブルは、ズバリ「教科書」です。それ以外はほとんど必要ないと断言してもいいでしょう。とにかく「基礎」を固めていけばいいのですから、まず一通り、教科書を読み返してみましょう。その中で、よく理解していない部分があったり、覚えきれていない個所があったら、そこを反復して読み直します。学校の授業のノートも一緒に読み直し、どうしても分からないところがあったら、学校の先生に質問してみるといいでしょう。学校の定期試験の問題を再度解いてみるのも有効です。
 推薦入試の学力試験で出題される問題は、ほとんど素直な問題で、学校の授業を真面目に聞いてきた人ならば得点できるものばかりです。テクニックは必要ありません。英語ならば基礎的な単語・熟語・構文を、国語では漢字・熟語・(必要に応じて)古文単語、数学は公式や解法など、「誰でもできる」部分は絶対に落とさないように徹底して復習しておくことです。


●「めちゃ得意」は不要! 「苦手」をなくせ!

図:学力対策のポイント

得意科目を重視するような一部の入試を除き、ほとんどの推薦入試が求めているのは、すべての科目をまんべんなく勉強してきたバランスのとれた生徒です。好きな科目、得意な科目ばかりに重点を置いて勉強するのは、あまりいい選択肢とはいえません。苦手科目があったら、そこを集中的に補強し、平均点がとれるレベルまで持っていきましょう。
 推薦入試対策のポイントは、一にも二にも「学校の授業」をおろそかにしないことです。評定平均値は、出願基準だけでなく、重要な選考基準の一つとして利用されます。
 学校の成績を落とすことのないように気をつけましょう。また、塾や予備校ではなく、学校の先生を上手に利用し、質問などをして指導を受けるようにするといいでしょう。


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