第5章自分の学力の「現状把握」の仕方

5.併願校は4段階で考える!「全落ち」を避ける併願校選び

併願校選びは「第一志望校に集中する」ためにも重要!決め方を知っておこう

今回のコラムでは、この時期から少しずつ気になってくる、受験生の「併願校の決め方」について。前回のコラムで第一志望校の最終決定のタイミングや受験までのスケジュールについてお伝えしましたが、併願校の決定も受験において非常に大事なことなので、今回の内容を見て実際に取り組んでみましょう。

併願校は何校受ける?「4段階」で、レベルの幅をつけよう

第一志望校は決まっている人が多くても、併願校まできちんと決められる人は少ないです。 しかしながら、併願校選びを適切に行わないと「たくさん受けたのに全校不合格…」「行きたくない大学に入学することに…」となりがちです。

併願校は人によって受ける校数が大きく違いますが、私大専願であれば5〜6校くらい受けるのも「普通」です。絶対に現役合格したいという場合や、すでに浪人中でもうこれ以上浪人できないという場合、また医学部・薬学部志望の場合は10校以上受けることも珍しくありません。国公立大学志望でも、前期試験・後期試験に加え共通テスト利用等も含めて2〜3校受けることが多いでしょう。

併願校を決めるときには、併願校の「数」以上に「レベルの幅」が重要です。いくらたくさん受けてもすべて第一志望校と同じレベルの大学の場合、1校も合格できないという可能性が高くなってしまいます。

志望校は大きく分けて、第一志望校を含む「チャレンジ校」、合格の可能性がある「合格圏校」、普通に受験すれば合格できる「安全圏校」、そして「滑り止め校」の4段階で調べておきたいところ。バランスとしてはチャレンジ校1、合格圏校1〜2、安全圏校2〜3、滑り止め校1〜2、といった配分で、浪人できないという人や絶対今年度には入学する大学を決めたいという人ほど安全圏・滑り止めを増やすことになります。

チャレンジ校
(第一志望校など)

模試でD〜E判定 1校

合格圏校

模試でC〜D判定 1〜2校

安全圏校

模試でB判定以上 2〜3校

滑り止め校

模試でA判定、確実に受かるところ 1〜2校


レベルの幅は、模試の判定を確認するのが一番手っ取り早いでしょうか。「安全圏校」「滑り止め校」はいずれも模試などでB判定以上がとれている大学で、特に滑り止め校は「当日体調が悪くても合格できる大学」となります。当日不測の事態があったとしても、合格が1つあるかないかではそのあとの受験に臨む際に心理的にものすごく大きいですから、ここは確実に合格できる大学を受けておきたいところです。逆にチャレンジ校〜合格圏校はC判定より低くてもOKです。

模試で出される大学の偏差値で比べてみてもいいでしょう。その場合、4段階それぞれでだいたい偏差値が5ずつ変わることが目安となります。