第1章志望校の決め方は「なんでもあり」!?
志望校選びのポイント

4. 必ず「学部」「受験方式」までチェック!

「早稲田に行きたい!」「MARCHならどこでも!」はNG。学部・受験方式によって科目も日程も大違い!

志望校を探していくとついつい「早稲田に行きたい!」「MARCHくらいに行きたい!」と考えてしまいますが、実はこれだけだと不十分。「志望校を決める」=「どの大学の、どの学部の、どの入試方式を受ける」というところまで決める、ということが大切です。今回はこの「学部学科まで決める」理由をお伝えします。

「早稲田に行きたい!」「MARCHならどこでも!」がだめな理由

志望校の相談を受けていてよくあるのが「この辺のレベルの大学に行きたい」「この大学ならどの学部でもOK」といったもの。「早稲田に行きたいです!」はまだいいんですが、「とりあえずMARCHレベルあたりは行きたいな」といった決め方だと、あとあと困ることになります。

結論から言うと、「早稲田に行きたい!」「MARCHレベルの大学には行きたい!」というふうに考えていたとしても、必ず第一志望の大学名・学部名までを決めるようにしてください。

なぜかというと、大学・学部によって「入試制度」「入試科目」「配点」「入試傾向」すべてが大きく変わってくるため、「早稲田志望」「MARCH志望」だけだと適切な受験勉強ができないからです。

例えば「早稲田か慶應」に行きたい!と思っていたとしましょう。レベルで言えば同じくらい、よく比べられる2つの大学なので、ついつい「早慶志望」と決めてしまいがちですが、実は入試の形式はおろか、科目まで大きく違います。

文系学部を受けるにしても、早稲田大学だと多くの学部で英語・国語・社会で受験できる一方、慶應義塾大学の場合はほとんどの学部で英語・社会と「小論文」が必要です。もちろん入試の内容も、英語ひとつとっても文法と長文・会話文がバランス良く出るところもあればすべて長文の出題というところもあり、出題形式も大きく違います。

「MARCH」というくくりでもこれは同じで、大学が多ければ多いほど、もっと違いが出てきます。そのため、複数の大学を絞り込まず「早稲田か慶應あたりに行きたい!」「MARCHレベルに行きたい!」という志望校の決め方でとりあえず勉強を進めていくと、余計な勉強が増えてしまうということに繋がります。