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2020/12/2
見た目の色の鮮やかさと関連したヒトの脳活動の記録に成功
東北大学学際科学フロンティア研究所の金子沙永助教(兼東北大学電気通信研究所)と、東北大学電気通信研究所、アバディーン大学の研究グループは、見た目の色の鮮やかさと関連した脳活動を人間の脳波計測によって記録することに成功した。
見た目の色に関する脳内での情報処理の詳細は未だに多くのことがわかっておらず、脳に入った後で色の情報がどのような形で表現・処理されているかは明らかになっていなかった。本研究グループは、点滅させた図形に色をつけて呈示し、この図形を観察中の実験参加者の脳波から定常視覚誘発電位「SSVEP」という成分を計測。SSVEPの強さの変化を観察することで、見た目の色の鮮やかさと関連した脳活動を初めて記録し、見ている色に関連したヒトの脳活動を簡便に測定できる手法を確立した。研究に用いた脳波測定は、被験者の負担が比較的少ない簡便な脳活動測定方法であるため、他の手法での測定が困難な赤ちゃんや高齢者、患者、言葉の話せない人などの色の見え方を他覚的に可視化できるようになることが期待できる。