情報と文化を創造・発信 マスコミ・エンタテインメント 放送/新聞/出版/広告/音楽/映画/ゲーム/玩具

 デジタル化時代を迎え、マスコミ、エンタテインメント業界も大きな変革を迎えています。放送はデジタル放送開始に伴い、新たなる取り組みをスタートさせています。また、インターネットの登場は、すべての業界に影響を与え、新聞・出版のデジタルコンテンツ化、広告媒体の変化なども起こっています。著作権の問題などを抱えつつも、世界に誇る先進文化を新たに創造していくための模索が続いています。

マスコミ・エンタテインメントの仕事と魅力
どんなやりがいがある?

 制作物の形や媒体はさまざまですが、いずれも自分のアイデアや感性、調査分析した情報を形にしていく醍醐味が実感できる仕事です。また、発信した情報が広く社会の人の目に留まり、時代の流れをつくることに携われる喜びもあります。

どんな能力が求められる?

 情報を発信する立場として、常に情報や流行に敏感で、好奇心を持ち続けることが必要とされます。また、いずれも1つの制作物に多くの人が携わる仕事なので、コミュニケーション能力や人をまとめていく力も求められています。

どんな職種で活躍できる?
文系の主な職種
記者・編集者

 記者は国内外のニュースを取材し、記事を書く仕事。編集者は書籍や雑誌、ウェブサイトなどの企画・制作をする仕事で、作家やライター、カメラマン、デザイナーなどをディレクションしていきます。

ディレクター

 制作現場のリーダー役として現場をとりまとめていく仕事。放送では出演者や制作スタッフを、広告ではコピーライターやデザイナーなどをまとめていきます。

理系の主な職種
ゲームプログラマー

 ゲーム制作のプログラミングで中心的な役割を果たします。プログラムやCGデザインなどの専門的知識が求められる仕事です。

制作技術・放送技術

 制作技術はカメラや音声、照明、編集などを担当します。放送技術は放映データのマスター監視や送信設備保守、放送に関する新技術開発などを手がける仕事です。ハイビジョン放送やデジタル放送時代を迎えて、技術系職種の重要度は増す一方です。

マスコミ・エンタテインメントの今を読み解くTopics トピックス
Topics1
ソーシャルゲーム市場

 ソニー・コンピュータエンタテインメントの『プレイステーション』、任天堂の『ニンテンドーDS』や『Wii(ウィー)』など、爆発的にヒットした据え置き型ゲーム機も、2009年以降は需要が一巡した感もあり業績は低迷。一方で、急成長を遂げているのがスマートフォンを利用したソーシャルゲームです。アプリをダウンロードすれば遊べる手軽さがウケ、若年層から中年層を中心に利用者が拡大しています。中でもガンホー・オンライン・エンターテイメントのパズル型RPGゲーム『パズル&ドラゴンズ』は、国内累計2,200万ダウンロードを記録(13年12月時点)。売上高も前年比+531.5%の大幅増加を記録するなど、従来の据え置き型ゲームを脅かす存在となっています。今後は、任天堂やソニーをはじめとする据え置き型ゲームとスマホを利用したソーシャルゲームの融合化や、海外市場の動向にも注目が集まります。

Topics2
世界に広がるジャパニメーション

 ジャパニメーションとして世界で親しまれている日本のアニメーションは、いまやゲームとともに日本の代表的な文化の1つとなりました。日本のアニメーションは、宮崎駿監督作品の『千と千尋の神隠し』が2002年度のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞、『ハウルの動く城』が05年度のアカデミー賞、『風立ちぬ』が13年度のアカデミー賞にノミネートされました。09年には加藤久仁生監督の『つみきのいえ』がアカデミー賞の短編アニメーション賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を受けています。また、アニメーションは主要な産業としても位置付けられており、メディア開発綜研の調べでは、2012年のアニメーション市場は約2,300億円。インターネットでのコンテンツ配信や海外市場の開拓も活発に行われ、今後もますます市場規模を拡大させていくと予測されます。地上デジタル放送の多チャンネル化時代を迎え、アニメーションの放送もさらに増えていくでしょう。

Topics3
デジタル時代の著作権

 インターネットの普及により、さまざまな情報が手軽に入手できるようになりましたが、それに伴い深刻な著作権上の問題が起こっています。著作者の許可なく文章やイラストなどをホームページ上に使用するなどの著作権侵害問題はこれまでも頻繁に起こってきました。また、近年、映画や音楽、ゲームソフトなどをコピーしてインターネット上で交換することが頻繁に行われています。コンピュータソフトウェア著作権協会などでは、こういった行為による著作権侵害の総額は100億円にのぼると試算しています。便利さを増す情報化社会の中で、著作権問題への取り組みは大きな課題となっています。

マスコミ・エンタテインメントのこれからを予測するKeyword キーワード
Keyword1
オンライン出版

 オンライン出版とは、従来紙媒体で販売されていた書籍や雑誌をデジタル化して有料配信する電子書籍のことです。2012年4月には、すべての出版物をデジタル化することをめざす「出版デジタル機構」が設立。パソコンだけでなく、携帯電話・スマートフォン端末で読める電子書籍ビジネスも各社で展開されています。また、オンライン出版のもう1つの流れとして、オンデマンド出版も進んでいます。オンデマンド出版とは、書籍や雑誌の内容をデジタル化して、利用者の必要に応じて出力・製本し提供するという方式で、絶版本の復刻なども進んでいます。この方式は従来発刊できなかった小規模部数にも対応できる、在庫管理の低コスト化も図れるなど、出版側にもさまざまな利点があります。必要な情報が必要なときに入手できるオンライン出版は、利用者の利便性を高めていくとともに、出版の新しいビジネスの可能性を秘めています。

Keyword2
テレビ視聴方法の多様化

 2011年7月に行われた地上デジタル放送へ完全移行は、高画質・高音質化、多チャンネル化とともに、視聴者との双方向サービス・各種媒体での視聴を実現することとなりました。12年4月には、日本テレビ・テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京・フジテレビジョンの民放キー局5局と電通がテレビ向けビデオオンデマンドサービス(VOD)「もっとTV」を共同スタート。同時期に、スマートフォン向け放送局「NOTTV」が開局し、場所や時間に左右されない、スマートフォンやタブレットなどのセカンドスクリーンを活用したテレビの楽しみ方を提供しています。また、テレビとSNSを組み合わせたフェイスブック連動ソーシャル視聴サービス「Join TV」が開始されるなど、テレビの視聴方法は多様化し続け、放送新時代は視聴者獲得もさらに激化すると見られています。

Keyword3
クロスメディア
インターネット広告費の推移

 クロスメディアとは広告などで、1つの情報をさまざまな媒体(メディア)を活用して表現することです。従来新聞・雑誌などの広告とテレビCM、また交通機関の広告や屋外広告が主流でしたが、近年、インターネットのウェブサイトが新たな広告媒体として重要性を増してきました。それとともに、媒体を目的に合わせていかに活用し、消費者とコミュニケーションを図っていくかが考えられるようになってきました。新聞広告やテレビCMからウェブサイトへ導くような手法など、消費者を引き付けるさまざまな工夫が行われています。企業のマーケティング戦略において広告の重要度は増す一方で、メディアとメディアをつないで相乗効果を生み出すクロスメディアは今後もさらに進んでいくと見られています。それに伴い、どのように各メディアを活用していけばより消費者に印象付ける広告が作れるか、メディアの性質を理解し、新たな発想力に結び付けられる人材が求められています。

 


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