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2021/9/1
東北大学
東北大学大学院医学系研究科・微生物学分野の押谷仁教授らのグループは、全国都道府県が公表した20歳未満の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者の情報を用いて過去にさかのぼった解析(後方視的解析)を実施した。グループは、全国都道府県から2020年10月末までに報告された小児患者7,000人以上に対して、過去にCOVID-19患者と接触した環境、および自身が二次感染を起こした環境について調査を実施。その結果、過去に家庭内でCOVID-19患者と接触した小児患者は32%を占めて最多であり、保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校で 感染者と接触した小児患者は 5%未満であった。また、全小児患者のうち10%が二次感染を起こしており、中学生以上では年齢が進むにつれて二次感染を起こす患者の割合が上昇し、中学生・高校生における割合はそれぞれ小学生の 2.7倍・ 2.1 倍であった。二次感染症例が発生した環境を見ると家庭内が26%で最多であり、保育園・幼稚園・学校等で発生した二次感染症例は全二次感染症例の6%にとどまっていた。これらの結果から、小児患者が家庭外で二次感染を起こす頻度は低く、また二次感染を起こす小児患者の割合は中学生・高校生など比較的年齢が高い集団で高いことが明らかになった。今回の調査により、これまで知られていなかった国内の小児による感染伝播の実態が明らかになったことで、小児を対象とした感染予防対策の評価や立案に貢献できると期待されている。
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