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2021/1/6
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科、臨床腫瘍学分野の三宅智教授と川ア万知子大学院生、歯周病学分野の池田裕一助教らの研究グループは、江戸川病院、総合南東北病院オーラルぺリオセンターとの共同研究で、口腔内細菌が食道がんのリスクになり得ることをつきとめた。研究では、東京医科歯科大学医学部附属病院消化器外科に入院した食道がんと診断された患者61名と非がん患者62名の口腔内の診察を行い、唾液と歯茎の下の歯垢を採取。採取したサンプルから細菌のDNAを抽出し、リアルタイムPCR法を用いて7種類の口腔細菌の菌数を計測した。食道がんのリスクとなる因子を見つけるため、その結果をロジスティック回帰分析を用いて統計学的に解析を行ったところ、食道がんの患者では非がん患者と比較すると飲酒習慣で17.10倍、歯垢中のストレプトコッカス アンギノーサス菌の検出で32.80倍、唾液中のアグリゲイティバクター アクチノミセテムコミタンス菌の検出で5.77倍増加するという結果が得られ、非がん患者より歯周病の状態が有意に悪く、喫煙率や飲酒習慣が高いことが判明した。今回、歯周病原細菌であるアグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス菌が食道がんと関連することが初めて明らかになったことで、食道がんのスクリーニングに口腔内細菌を利用できる可能性が開かれたといえる。
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