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2016/9/7
東京医科歯科大学
東京医科歯科大学・難治疾患研究所/脳統合機能研究センター・神経病理学分野・岡澤均教授の研究グループは、アルツハイマー病の新たな抗体治療法を開発した。アルツハイマー病の研究では、病理の特徴であるアミロイドベータ分子の凝集の予兆がみられた際にアミロイド抗体療法を開始するほか、凝集前に生じる脳内分子変化を解明して新たな分子標的に対する治療を開発する必要があると考えられてきた。同グループは、アミロイド凝集前にリン酸化の異常変動を示すタンパク質MARCKSを先行研究で同定。今回の研究では、MARCKSの上下のシグナル経路と病態意義を明らかにし、さらにMARCKSのリン酸化を誘導する細胞外分子がHMGB1であることを追究。アルツハイマー病モデルマウスを用いてHMGB1抗体治療を行ったところ、認知機能障害の改善効果がみられた。この成果はアルツハイマー病治療に直接役立つ可能性があり、今後はヒト患者用HMGB1抗体の製剤化と臨床試験実施を目指すことになるほか、超早期病態の全容解明を進めることにより、新たな治療標的分子や治療標的メカニズムが得られると期待される。
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